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20年産米の作況は102 約10万t過剰の見込み

−20年産水稲の作柄概況

    農水省は9月30日、9月15日現在の平成20年産水稲の作柄概況を発表した。全国平均の作況指数は102の「やや良」となり、全国的に豊作傾向。県別でも37道府県で101を超えており、10月下旬の作況指数発表後に集荷円滑化対策を発動する見込みとなった。    予想収量の全国平均は10aあたり542kgで、総量864万7000tと予想した。20年7月〜21年6月までの需要見通しは、輸入穀物の高騰や国民的な食料自給率向上への関心などから、昨秋の見通しを20万t上回って853万tとなったので、過剰分は約10万t程度にな...

    農水省は9月30日、9月15日現在の平成20年産水稲の作柄概況を発表した。全国平均の作況指数は102の「やや良」となり、全国的に豊作傾向。県別でも37道府県で101を超えており、10月下旬の作況指数発表後に集荷円滑化対策を発動する見込みとなった。
    予想収量の全国平均は10aあたり542kgで、総量864万7000tと予想した。20年7月〜21年6月までの需要見通しは、輸入穀物の高騰や国民的な食料自給率向上への関心などから、昨秋の見通しを20万t上回って853万tとなったので、過剰分は約10万t程度になると見ている。
    20年産の主食用作付見込み面積は159万7000haで、前年比で4万1000ha減少した。農水省総合食料局食糧部では、「政府在庫や民間在庫にも多少の余裕があるので、集荷円滑化対策が実施されれば大幅な需給緩和にはならないと考えている」とした。
    26日には4回目の水稲の作柄に関する委員会を開き、10月15日の調査に向けての注意点として「日照不足や斑点米カメムシの品質への影響、台風13号や15号による倒伏」などがあがった。

    全国的な傾向として穂数は少なかったが、補償作用でもみ数が多くなり、8月下旬以降9月にかけて高温・多照で推移したことから、豊作傾向となった。
    県別でもほぼ全都道府県で100を超えた。もっとも作況指数がよかったのは高知の107。次いで北海道と徳島が106だった。一方、指数が100以下だったのは宮城の97と沖縄の99。宮城は5〜6月の低温で穂数が少なく、8月にも好天に恵まれず、もみ数、登熟ともに平年並みだったために作況が下った。沖縄の指数は第一期稲のみの結果なので、第二期稲の結果次第では100以上となる見込みがある。

 

(2008.10.01)