農政・農協ニュース

農政・農協ニュース

一覧に戻る

『環境と人に優しい病害虫防除の新展開』 大豆栽培等プロジェクト研究で成果発表会

−技術会議・中央農研など

新たな防除体系の構築は遠い道のりなのか    (10月24日、北区の滝野川会館で)     プロジェクト研究「生物機能を活用した環境負荷低減技術の開発」成果発表会が10月24日、東京都北区西ヶ原の滝野川会館で行われた。『環境と人に優しい病害虫防除の新展開』がメインテーマで、11のプロジェクト研究で成果が発表された。技術会議、中央農研などが主催。    『種子乾熱処理を基幹としたダイズ褐斑粒発生抑制の体系化技術』で発表したのは、新潟県農業総合研究所作物研究センターの黒田智久さ...

新たな防除体系の構築は遠い道のりなのか(10月24日、北区の滝野川会館で)
新たな防除体系の構築は遠い道のりなのか
    (10月24日、北区の滝野川会館で)

    プロジェクト研究「生物機能を活用した環境負荷低減技術の開発」成果発表会が10月24日、東京都北区西ヶ原の滝野川会館で行われた。『環境と人に優しい病害虫防除の新展開』がメインテーマで、11のプロジェクト研究で成果が発表された。技術会議、中央農研などが主催。
    『種子乾熱処理を基幹としたダイズ褐斑粒発生抑制の体系化技術』で発表したのは、新潟県農業総合研究所作物研究センターの黒田智久さん。
    同氏は、「乾熱種子消毒と組み合わせる従来の褐斑粒発生抑制技術」と「その他の病害虫防除の考え方」を披露するなか、「立毛中の対策、収穫後の色彩選別機と乾熱処理を併用して種子伝染性病害の保毒確立を極力下げた健全種子を生産し、これを使用することでIPM(総合的病害虫・雑草管理)がより確実なものになる」と結んだ。
    11プロジェクトの研究は、いずれも直面した課題を抱えているものの、地域性を最大限生かした研究が着実に進められていることも事実。しかし、「新たな防除体系の構築には、これで完成といったことは考えられない」と研究者や有識者の声。遠い道のりだ。

(2008.10.28)