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経常利益予想を大幅下方修正

−農林中央金庫

 農林中央金庫(上野博史理事長)は11月6日、3500億円としていた21年3月期の経常利益予想を2500億円減の1000億円と下方修正したと発表した。  20年3月期決算では経常利益は前期比マイナス3.5%となったが3527億円を確保。3期連続で3000億円台となり、5月時点では今期についても3500億円水準は確保できるのではないかとしていた。  しかし、「9月中旬以降の金融市場全体のストレス拡大を受け保有する有価証券で損失の発生が見込まれる」ことなどから予想より71.4%減の大幅下方修正を行ったもの。  農林中央金庫によると9月末速報値(単体)で有価証券の...

 農林中央金庫(上野博史理事長)は11月6日、3500億円としていた21年3月期の経常利益予想を2500億円減の1000億円と下方修正したと発表した。
 20年3月期決算では経常利益は前期比マイナス3.5%となったが3527億円を確保。3期連続で3000億円台となり、5月時点では今期についても3500億円水準は確保できるのではないかとしていた。
 しかし、「9月中旬以降の金融市場全体のストレス拡大を受け保有する有価証券で損失の発生が見込まれる」ことなどから予想より71.4%減の大幅下方修正を行ったもの。
 農林中央金庫によると9月末速報値(単体)で有価証券の損失額は1031億円(20年9月半期見込み)。このうち証券化商品は810億円でサブプライム関連は97億円だという。また、ファニーメイ、フレディマックなど米国住宅金融公社関連債権への投資は、3兆4568億円だが損失額はゼロとしている。
 11月27日には半期決算を公表する予定だが、有価証券の損失発生の影響で経常利益(単体)は約200億円程度(前年同期1506億円)となる見込み。農林中央金庫では金融市場変動に適切に対応するため財務基盤の一層の強化を目的に、会員を中心とした資本調達を21年3月期に予定している。

(2008.11.07)