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食衛法基準値を超えるものはなし 平成20年産国内産米穀のカドミウム含有状況調査結果

−農水省(1/16)

 食品の有害化学物質の低減対策として産地が広く取り組んでいる水管理などの効果を確認するため、農水省は国内産米穀のカドミウム含有状況を調査している。同省が1月16日公表した平成20年産米の調査結果では、過去に0.4ppm以上の米穀が検出された地域(重点調査)からの98点の試料のうち、95点については水管理の徹底により米穀中のカドミウムが0.4ppm未満に減っていることが確認されたが、福岡県大牟田市の12点の試料中3点から0.4ppm以上1.0ppm未満のカドミウムが検出されたという。食品衛生法にもとづく基準値(1.0ppm未満)を超える濃度のカドミウムの検出は、全試料中1点もなかった。 ...

 食品の有害化学物質の低減対策として産地が広く取り組んでいる水管理などの効果を確認するため、農水省は国内産米穀のカドミウム含有状況を調査している。同省が1月16日公表した平成20年産米の調査結果では、過去に0.4ppm以上の米穀が検出された地域(重点調査)からの98点の試料のうち、95点については水管理の徹底により米穀中のカドミウムが0.4ppm未満に減っていることが確認されたが、福岡県大牟田市の12点の試料中3点から0.4ppm以上1.0ppm未満のカドミウムが検出されたという。食品衛生法にもとづく基準値(1.0ppm未満)を超える濃度のカドミウムの検出は、全試料中1点もなかった。
 0.4ppm以上1.0ppm未満のカドミウムを含む米穀は食品衛生法上は違反にならないものの「他の米穀と混ざらないよう仕分けし、現在米穀出荷業者等の倉庫で管理を徹底している。今後、(社)全国米麦改良協会が買い上げ、最終的に焼却処理するので、市場には流通しない」と農水省はコメントしている。また、重点調査以外の地域(一般調査)からの828点の試料については、すべて0.4ppm未満と確認されたという。
 20年度の調査で0.4ppm以上のカドミウムが検出された地域では、農水省が協力して県、関係団体等が今後原因を究明し、低減対策を検討する。農水省は、産地の取り組み効果を確認するため、21年度もこの調査を継続し、その結果を産地に提供するとしている。

(2009.01.19)