農政・農協ニュース

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お米で育てた「みのりぶた」でパネルディスカッション 「飼料米の生産流通を通じて、日本の食と食料を考える」

−生協連合会コープネット事業連合 (1/31)

お米育ち産直豚肉「みのりぶた」で 生産者・消費者がディスカッション     国生協連合会コープネット事業連合(赤松光理事長)は1月31日に東京ステーションコンファレンスで、加盟生協の組合員理事交流会の一環として、この4月3週から販売が開始されるお米で育てられた産直豚肉の「みのりぶた」についての理解を深めるため「飼料米の生産流通を通じて、日本の食と食料を考える」と題したパネルディスカッションを行った。    パネルディスカッションには、管内7農事法人が飼料米を生産しているJAいわて花巻から大村保同JA花巻地域センタ...

「みのりぶた」でディスカッション
お米育ち産直豚肉「みのりぶた」で
生産者・消費者がディスカッション

    国生協連合会コープネット事業連合(赤松光理事長)は1月31日に東京ステーションコンファレンスで、加盟生協の組合員理事交流会の一環として、この4月3週から販売が開始されるお米で育てられた産直豚肉の「みのりぶた」についての理解を深めるため「飼料米の生産流通を通じて、日本の食と食料を考える」と題したパネルディスカッションを行った。
    パネルディスカッションには、管内7農事法人が飼料米を生産しているJAいわて花巻から大村保同JA花巻地域センター長と高橋新悦農事組合法人遊新組合長(参照)。豚生産を担当する水野雄幸(有)ありす畜産代表、飼料を生産する北日本くみあい飼料(株)の後藤和彦北東北支店養豚課長、流通保管を担当する全農ミートフーズ(株)の船引守一直販課、長そして販売者であるコープネットの赤松光理事長と消費者代表として上田尚美コープとうきょう理事がパネラー。永井伸二郎コープネット総合企画執行役員がコーディネーター役をつとめた。
    大村センター長は「主食用の一番高い米と飼料用の一番安い米を一緒に生産してもらえるか」が最初の心配だったこと、生産者の高橋さんからは「主食用の米とのコンタミ混入を防ぐことに苦労した」ことなどが話された。豚生産農家の水野さんからは、均質でおいしい豚肉を生産するための苦労や飼料代高騰などから経営的に厳しい状況にあることなどが報告された。
    コープネットの赤松理事長は、「日本の農業は曲がり角にきている。食卓の向こうがどうなっているかを伝え知ることから、今後、どういう食卓をつくっていくかを生産者や行政と一緒になって考えていかなければならない」と語った。また、この事業について「生産者と消費者が連携した事業であり、“みのりぶた”は産直豚肉の5%なので、さらに拡大しないと生産者の励みにならない」ので利用を広げ「日本のお米づくりを支えたい」と語った。
     飼料米作付けは約22.5haで生産量は135t。飼料米の配合比率10%で120日齢から出荷まで給与すると1頭当たり18kgとなり、年間約7500頭が出荷されることになる。
    20年産米については、地域水田農業活性化緊急対策、飼料用米導入定着化緊急対策が、21年産以降は産地作り交付金が補助金として適用され「3年間はつながるが、それ以降は反収アップと政府の枠組みができないと、現在の通常産直豚肉より100g当たり20円高い価格を維持することは難しい」ので、引き続き飼料米生産に国の補助金が出るような運動も生産者とともに進めていくという。
    また、岩手県だけではなく長野県でも飼料米による産直豚肉生産事業を行い、今年からコープながので約2000頭を取り扱うことにしており、そのことも会場で報告された。

(2009.02.03)