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植物工場の普及へ -3年後はコスト3割削減を目指す

 注目が高まる植物工場だが、なかなか普及に至らない原因のひとつは莫大なコストがかかることだ。これらの課題解決に向けた対策案が、農水省と経産省がつくった「農商工連携研究会植物工場ワーキンググループ」(植物工場WG)によって具体化された。 「植物工場WG」は植物工場の普及と拡大のために設置され、今年の1月から4回の検討会を行ってきた。  植物工場とは、環境や生育を監視し環境をコントロールすることで植物の周年・計画生産が可能な栽培施設のこと。 植物工場WGは3年間で生産コストを3割削減し、設置数を現在の3倍(150か所)にすることを目標としている。 通常の施設生産に比べ、植物工場の設置コストは17...

 注目が高まる植物工場だが、なかなか普及に至らない原因のひとつは莫大なコストがかかることだ。これらの課題解決に向けた対策案が、農水省と経産省がつくった「農商工連携研究会植物工場ワーキンググループ」(植物工場WG)によって具体化された。
 「植物工場WG」は植物工場の普及と拡大のために設置され、今年の1月から4回の検討会を行ってきた。 
 植物工場とは、環境や生育を監視し環境をコントロールすることで植物の周年・計画生産が可能な栽培施設のこと。
 植物工場WGは3年間で生産コストを3割削減し、設置数を現在の3倍(150か所)にすることを目標としている。
 通常の施設生産に比べ、植物工場の設置コストは17倍、運営コストは47倍もかかっているのが現状。まだまだ数少ない植物工場は使用する資材などがオーダーメイドであることから設置コストがかかる。
 その対応策として、低コスト素材を使用した設置を可能にすること、運営にかかる電気代の省エネ化や自動・機械化の技術開発、などが挙げられた。
 また、コスト削減だけでなく、消費者に高くても買ってもらえる付加価値の向上にも努めていきたいとしている。
 工場産野菜の特徴である“安心・安全”という価値は今や当たり前。パッケージに栄養成分を表示したり、カーボンフットプリント(販売に至るまでの温室効果ガス排出量の表示)を活用した“栄養成分”や“環境”といった価値のアピールが求められる。

(2009.04.28)