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「日本は中国から水30億tを輸入」 -農協愛友会が記念講演

-農協愛友会が記念講演

 農協愛友会は4月23日に通常総会を開き、加藤千洋氏の記念講演には100人以上が熱心に耳を傾けた。

◆全農ビジネスサポートの関水氏が副会長に

 通常総会では役員の改選があり、山下祥司氏が副会長を退任。後任には(株)全農ビジネスサポートの関水賢司代表取締役社長を選任した。
  21年3月31日現在の会員数は、宝ホールディングス(株)が退会したことで91会員。同じく会友数は、前年から5人が退会し10人が入会したため、158会友となった。


◆中国は豊水国であり貧水国

加藤千洋氏
朝日新聞編集委員
加藤千洋氏
加藤氏の講演に多くの会友が聴き入った
加藤氏の講演に多くの会友が聴き入った

 総会後は恒例の記念講演会があった。
 今年、講演を務めたのは朝日新聞編集委員でテレビ朝日「報道ステーション」前コメンテーターの加藤千洋氏。『水から読む中国』をテーマに、中国の水問題について語った。
 「中国の水資源は2兆8000億立方メートルで世界第4位だが、国民1人あたりの水資源は2300立方メートルで世界110位の貧水国だ。
 近年、黄河の水量は急激に減り、水質汚染も進行。1950年代には推定800億t以上あった水量が、現在は550億tほどで3割以上減った。中国の水のうち30億tは日本への農産物輸出のために使われており、中国の水問題は日本と無関係ではないことをよく知る必要があるだろう」。

(2009.05.14)