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一部青果物の包材をポリ乳酸袋に -みやぎ生協が全国で初めて

宮城県のみやぎ生協は青果物の共同購入と宅配に使う包材を、植物由来の素材を合成して作る「ポリ乳酸」袋に切り替えていく。

 宮城県のみやぎ生協は青果物の共同購入と宅配に使う包材を、植物由来の素材を合成して作る「ポリ乳酸」袋に切り替えていく。
 手始めにニュージーランド(NZ)産のゴールドキウイフルーツの袋を5月4日から、また同国産の有機栽培キウイ2種類の袋も25日から切り替えた。全国で初めての試みだ。
 共同購入専用のパッケージセンター(全農みやぎ青果物セットセンター)で独自の仕様ができるようにした。 今後はキュウリやトマトなど消費回数の多い野菜へとポリ乳酸包材の使用を広げていくことを検討中。
 この袋は土中に埋めると、微生物によってCO2に分解され、大気中に放出されるが、植物はもともとCO2を吸収しているためトータルで見ると排出量はゼロとなる勘定。NZ産キウイが出回る5〜11月では従来の袋に比べ約4000kgの排出量削減となる。
 同生協は自然環境が豊かで生産量の多いNZ産キウイを国産の端境期に取り扱っているためエコ包材使用の第1号として同国産を選んだ。
 ポリ乳酸資材は通常のものより1・5倍ほど割高だが、福島、山形、岩手、宮城での一括仕入れで流通コストを改善して環境保護に役立てた。
 みやぎ生協は組合員60万3000人、供給高1030億円(08年度)。

(2009.05.25)