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食費節約の野菜作り増える  JA総研の消費行動調査

 景気低迷で野菜を買う時も安さを求める人が増え、輸入食品の事故で高まった国産志向は相対的に後退し、価格重視の姿勢が強まっているとの「野菜と果物の消費行動調査」結果を8月25日、JA総合研究所が発表した。

 4割近い人がプランターや家庭菜園で野菜を作っており、うち2割強が今年から作り始めた。若年層では「食費の節約」が目的の人も多くなっているが、植物を育てることによる癒し効果、子ども教育への効果を求める人も多く見受けられる。
 9割の人が野菜は好き、それでも6割が野菜不足を感じており食べる野菜の種類の少ないことが、不足を感じる一番の理由となっている。
 不足を感じている人は、感じていない人の半数の野菜しか料理に使っていないことも調査でわかった。
 JA総研では「8月31日は『野菜の日』。夏バテで食欲減退の方も多いはず。体の調子を整えるビタミンや栄養素満載の夏野菜をいっぱい食べて残暑を跳ね返していただきたいと思います」とのコメントを調査結果の発表に付け加えた。

◆4人に1人が「食料予算減らす」

 調査はインターネットを通じて7月下旬に全国の1286人を対象に行われた。
 男女別に見ると女性(主婦、単身女性)は単身男性に比べて「好き」の割合が20ポイント程度高かった。
 野菜を買う時に重視する点は[1]鮮度[2]安い[3]国産品であること[4]旬のものであること--の順だが、前回(昨年4月)は[2]が国産品、[3]が安い、だった。
 買い物などの予算を立てている人に(今年1月ごろに比べた)増減を聞いたところ、4人に1人は食料品の総予算を減らしていた。 野菜に当てる予算は食料品全体に比べると減額率が低いが、増額したい気持ちとは逆行している。
 大手小売企業や外食企業が農業生産法人などを立ち上げて野菜を作る事例が増えているが、それに対するイメージは「市場や卸業者を通さないので新鮮であり、価格が安い」という肯定的な回答が過半数だった。

主な野菜の購入(入手)先

(2009.08.27)