農政・農協ニュース

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農作業安全推進担当者研修会を開催  JA全中

 全国農業協同組合中央会では、9月9日、新JAビル27F大会議室において、全国のJA担当職員を集め「農作業安全推進担当者研修会」を開催した。

農作業安全推進担当者研修会 研修会に先立ち、JA全中営農・経済事業対策部の原 勝部長は「農作業事故は、生産者の高齢化、機械の高速化など、さまざまな要素がある。農作業の安全推進活動は、地域の実態を踏まえた創意工夫が必要となる」とあいさつした。
 研修会では、農水省・農業生産支援課の吉田剛課長補佐が「農作業事故の防止に向けて」のテーマで情勢報告した。農作業の死亡事故は、年間400件前後発生しているが、死亡事故の7割以上を高齢者が占めている。
 農作業死亡事故の6割以上は「農機作業事故」で、「施設作業事故」が若干ある。意外に多いのが「その他の作業事故」で、死亡事故の2〜3割を占める。「その他」の中には、熱中症による死亡事故などが含まれる。
 農作業事故防止対策としては、安全鑑定適合機で、安全キャブ・フレームを装着したトラクターなど、安全性の高い農業機械の普及促進をはじめ、安全講習会を開催して、安全な農作業の周知徹底を図ること、などが求められる。
挨拶する全中・原部長 研修会では、労災予防研究所長の三廻部(みくるべ)眞己氏が「農作業事故を予防する方策とJAの役割」のテーマで基調講演した。以降、愛知、新潟、愛媛各県中央会の実践報告、入来院重宏キリン社会保険労務士事務所長の基調講演「農業者にとっての労災保険制度」などが行われた。最後にJA全中 営農・経済事業対策部からの報告「JAグループ農作業安全推進月間の実施事項について」「JAグループにおける農作業安全・労災加入推進方策」で研修会を締めくくった。   

 

(写真)挨拶する全中・原部長     

(2009.09.14)