農政・農協ニュース

農政・農協ニュース

一覧に戻る

21年産米作況「98」 8万2000トンの過剰

 21年産水稲の作況は9月15日現在、全国で「98」と農林水産省が10月2日公表した。

9月15日現在の21年産水稲作況指数 北海道では7月中・下旬の低温などの影響で不稔もみが発生し都府県では7月から8月上旬に日照不足の影響を受けたことから10aあたりの予想収量は521kgで作況指数は「98」と見込んだ。
 主食用米の作付け見込み面積は159万2000haで前年より4000ha程度減少した。転作にカウントされる新規需要米の作付けが増えたためで、農水省によると飼料用米が4100ha、米粉用は2300haだという。

◎「需給の調整弁としての備蓄は間違い」(舟山政務官)

 ただし、主食用は需要見込みより過剰気味。作況指数98での予想収穫量は829万2000トンの見込みで、7月末の需要見通し(21年7月〜22年6月末)821万トンに対して8万2000トンの過剰となる。
 7月末の在庫は民間在庫が212万トン、政府備蓄が86万トンの合計298万トン。民間在庫は昨年同時期比で51万トン増。一方、政府備蓄は13万トン減。
 記者会見した舟山康江大臣政務官は、今後の政府買い入れについて「状況を見て検討する」とし、備蓄水準についても「今後別途検討していきたい」と語ったが「備蓄はあくまでも不測の事態の備え。需給の調整弁として使うのは絶対に間違っている。その認識で対応したい」と強調した。
 

(2009.10.05)