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送塵弁制御の省エネ型自脱コンバインを開発 農研機構

 脱穀にかかるエネルギーを低減できる省エネ型の自脱コンバインを開発したと農研機構が11月4日発表した。

省エネ型自脱コンバイン ワラくずなどの流れをコントロールする弁(送塵弁)の開き具合を制御できる機構を開発し、これを搭載したコンバインを完成させたもので、脱穀動力を1日平均8%ほど低減できるという。
 コンバインの脱穀部はフィードチェーン、こぎ胴、受け皿、送塵弁などで構成される。作業の時、送塵弁はあらかじめ設定した位置で作用する。
 開発された機構は、こぎ室の中でモミとワラくずの混合物が過度に滞留すると、弁にかかる力が大きくなって弁が開いて混合物を通過させ、滞留が解消すると弁は通常の位置に戻るというもの。
 滞留による負荷の急増が抑えられるので、オペレーターが作物や作業の条件に合わせて行っていた弁の開度調整の必要がなく、それだけ負担が減る。また脱穀にかかる負荷の変動を小さくすることで所要動力が安定化し、省エネに貢献できる。
 機構は生物系特定産業技術研究支援センターが開発。またこれを搭載したコンバインは三菱農機と共同開発した。同社は2条刈り自脱コンバインを来年市販する予定。

コンバインの仕組み

(2009.11.11)