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PVA樹脂製造で合弁会社を設立  電気化学・積水化学

コストダウンや新製品開発はかる

 電気化学(川端世輝社長、本社:東京・室町)と積水化学(根岸修史社長、本社:大阪市・西天満)は11月11日、ポリビニルアルコール樹脂(以下「PVA樹脂」)製造で合弁会社を設立する、と発表した。

 10年4月の設立を目指している合弁会社。既に本社を東京・室町に、工場を新潟県糸魚川市に決定した。今後は、会社名やその他の具体的事項を両社間で詰めていく。
 資本金は10億円を予定しており、電気化学51%、積水化学49%の出資比率。
 近年、電気化学ではPVA樹脂事業の競争力強化のため、特長ある製品に特化した戦略を進めつつ、さらなる事業体質強化に向けた戦略補強を模索してきた。
 いっぽう、積水化学は自動車用途を軸とする合わせガラス用中間膜の需要増加にともない、その原料となるPVA樹脂の安定確保に動いた経緯がある。
 米国セラニーズ社からPVA樹脂事業を買収(09年7月)したのがそれで、欧米における生産拠点を取得したほか、アジアにおいても供給パートナーの拡大を検討してきた。
 新会社は、電気化学青海工場(新潟県)内の製造設備を譲り受け、両社にPVA樹脂を供給していく。
 また、両社はこれを契機に、それぞれが保有する技術を中心に相互の連携を強め、製品競争力の向上を目指したコストダウンや新製品の共同開発など、発展的な協力関係の可能性を検討していく。

(2009.11.16)