農政・農協ニュース

農政・農協ニュース

一覧に戻る

2010年JAグループが始動 「協同組合に自信と誇りを」

 1月4日、東京・大手町のJAビルで全国機関の新年賀詞交歓会が開かれるなどJAグループは2010年の仕事始めを行った。

あいさつを述べる茂木会長 昨年5月の移転で新JAビルでの初となった賀詞交歓会。
 JA全中の茂木守会長はあいさつで過去の寅年を振り返り、米の関税化移行の決定(98年)や、米国からの自由化圧力が強まり(86年)など、農業にとって節目となる出来事が多かったと指摘し、今年もWTO交渉、戸別所得補償制度のモデル事業実施、参議院選挙などを控え「大きく変化するなかでJAグループの正念場の年になる」と気を引き締め、「JAグループは食と農を将来にわたって守っていくという1点で国民運動を展開していく」と述べたほか、昨年末に2012年を国連の国際協同組合年とすることが決定されたことについては「新たな協同の創造を掲げた第25回JA全国大会の実践に弾みがつく。協同組合運動の意義と役割に自信を持って取り組もう」と呼びかけた。
 JA全農の永田正利会長は午前中に行われた全農の賀詞交換会で農政の先行きが見通せないという不安の声があるとしながらも、「農家の声を全農としてJAグループとしてどこまで意見集約し反映しているか、再点検する節目の年。新たな3カ年計画では販売力が柱とする。しっかり農家を支えJAを補完する力になっていきたい。今こそ協同組合の原点を見つめ直さなければならない」と決意を新たにした。
 そのほか農林中央金庫の河野良雄理事長は昨年、JAなどから増資を受けたことに改めて謝意を表し「変わったよかったと思ってもらえる年にしたい。協同組合金融機関の中央組織として役割を果たすよう全役職員が全力でがんばる」と強調した。
 JA共済連の今尾和実理事長もあいさつで「協同組合の原点」を強調し、「組合員の意思がJAに結集することが大事。自分たちが出資し事業を展開する協同組合が経済危機を克服できるはず」などと話した。賀詞交歓会には山田俊男参議院議員もかけつけ「協同組合の活動がこの国を作り上げている。現場に自信を持とう」などとあいさつした。

山田参議院議員永田全農会長河野農林中金理事長今尾全共連理事長


(写真)
上:あいさつを述べる茂木会長
下:(左から)山田参議院議員、永田全農会長、河野農林中金理事長、今尾全共連理事長

(2010.01.04)