農政・農協ニュース

農政・農協ニュース

一覧に戻る

JA本店内に託児所・保育園を併設  JA世田谷目黒

 JA世田谷目黒はかねてより田園都市線の桜新町駅前で本店の建て替え工事を進めていたが、2月18日に竣工式典と組合員・関係者の内覧会を開いた。

nous1002190901.jpg 本店は地上4階地下1階の最新ビルで、JAの機構・機能は、2階・3階に入る。2階は金融窓口となり、信用・共済部門が、3階は、総務部、資産管理室、資産サポート部、役員室などが置かれる。
 1階には託児所機能として「ほっとステイ(一時預かり)」、「おでかけひろば」を有する世田谷区の「子育てステーション桜新町」が入り、4階は世田谷区に貸し出され、0歳児からを預かる東京都認証保育所として使われる。
 新築となった同JA本店のメインストリート沿いには、風力・ソーラー発電装置である「ハイブリッド式街路灯」が設置されている。この発電装置は、先駆的に同JAの「ファーマーズセンター」前に設置された装置と同様のものだが、デザイン的にも優れており、都市景観のなかにとけ込んで違和感がない。
nous1002190902.jpg 同JAは「相互扶助の精神のもと、組合員農家の暮らしを守り、地域金融機関として地域の繁栄と都市農業の振興に努める」というコンセプトに沿い、策定した環境方針を打ち出しているが、CO2排出削減などの考えを具現化したものの一つがこの発電装置である。
 全国のJAの中で、本店建物の余剰スペースを行政に賃貸し、そこに公認の保育所や託児所が入っているのは珍しい。子ども手当も良いが、大勢の待機児童の存在が社会問題になっている現在、緊急の課題は、保育所・託児所の増設だろう。新設の託児所・保育所へは地域住民からの応募が、2日間で200件以上あり、急ぎ募集を打ち切ったという。
 同JAには、行政と連携し地域と共に生きる都市型JAの規範、ともいうべき姿をみることができる。同JA本店での業務開始は、3月1日からになるが、保育施設のオープンも同日からになる。春にはJA本店に児童達の歓声が響くだろう。


(写真)
上:JA世田谷目黒本店
下:風力・ソーラー発電装置

(2010.02.19)