農政・農協ニュース

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次世代の農協を応援しよう 全国のJA役員OBらが「共存同栄ネットワーク」設立

 JAのリーダーとして永年協同組合運動に尽力してきた全国各地の役員OBらが、次世代の人たちと農協の応援団・サポーターとして、退任した後でも地域社会や協同活動に貢献しようと、「共存同栄ネットワーク」を立ち上げた。4月6日に設立総会を開き、翌7日には神奈川・小田原の報徳二宮神社で正式に発足した。

共存同栄ネットワーク会長、呼びかけ人代表の松下氏 「共存同栄ネットワーク」命名の由来は、日本の協同組合が本格的に展開するきっかけとなった、農業を基軸とする産業組合の理念に立ち返ろう、という意味が込められている。
 6日の設立総会では呼びかけ人代表として、松下雅雄氏(元JAはだの組合長)は会員のこれまでの活躍を労うとともに「農協運動の第一線を退いた後でも、農協の応援団として仲間同士で語り合い、結束しよう」と、会発足の経緯を話した。15道県から39人の参加で発足したが、「まだまだ大きくしていけると思う」とさらなる活動の拡大にも期待を寄せた。
 総会では会長に松下氏、副会長に阿部長壽氏(元JAみやぎ登米組合長)、内田正二氏(元JAいずも専務)、熊谷健一氏(元JAいわて中央専務)の3人を選出(その他理事については下記参照)。協同活動先進事例研修、文化遺産観光の旅、講演会、などの企画を事業計画として採決した。

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共存同栄ネットワーク会長、呼びかけ人代表の松下氏


◆マネーゲームよりもクワの一振りを

二宮尊徳の報徳思想について講演する八幡氏(中央)

 総会後には八幡正則氏(元鹿児島県農協連理事)が、「二宮尊徳の報徳思想に学ぶ〜一農協人として」をテーマに記念講演した。『二宮翁夜話』から「わがため人のためになること」「積小為大」などの逸話を紹介しながら自身のこれまでの農協運動の体験を述べ、「世の中に新しいものを何ひとつ産み出さないマネーゲームより、クワの一振りでもやればいい。協同組合の『教育の原則』を重視し徹底していきたい」などと提言した。
 会員からは「地域活性化のためには協同組合が大事だ。この輪を広げるために地域でがんばりたい」「県域でもこの活動を広げたい」などの声があった。
 翌7日には、神奈川・小田原の報徳二宮神社を参拝し正式に会を発足。その後は、東京・大手町のJAビルを見学した。
 「共存同栄ネットワーク」の問い合わせや参加申し込みなどは農協協会内の事務局(TEL:03-3639-1121、Eメール:info@jacom.or.jp)まで。

(写真)
二宮尊徳の報徳思想について講演する八幡氏(中央)


◎共存同栄ネットワーク役員(カッコ内は出身JAおよび団体、敬称略)
【会長】
松下雅雄(JAはだの)
【副会長】(3人)
阿部長壽(JAみやぎ登米)
内田正二(JAいずも)
熊谷健一(JAいわて中央)
【理事】(上記4人ほか11人)
太田 助(JA士幌町)
佐藤喜作
尾身昭雄(JA十日町)
岩瀬義人(JAひまわり)
幸渕文雄(宇和青果農協)
八幡正則(鹿児島県農協連)
秋田義信(元JA青森中央会)
神山マツ子(塩野谷農協)
北岡修身(JA高知春野)
高武孝充(JA福岡中央会)
熊沢 清(JAかながわ西湘)
【監事】(3人)
駒口 盛(JAみどりの)
中嶋好夫(JAあいち知多)
高橋雅彦(JA雲南)

(2010.04.09)