農政・農協ニュース

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拡大する飼料米活用の豚肉・鶏卵  コープネット

 生協のコープネット事業連合では、食料自給率向上や日本の農業・畜産業の活性化のために、国産飼料米を活用した豚肉産直事業や鶏卵の取り扱いを拡大しているが、今年も生協組合員が参加して、岩手県の飼料米産地での田植えや産地交流会を実施する。

 今年で3回目となる産地交流会は、5月23、24日に、コープネットが初めて飼料米を活用した豚肉産直事業を手がけた岩手県で行われる。23日には飼料米の田植えや、カントリーエレベーターの視察をした後、生産者との交流会を行う。24日には「稲穂のみのりたまご」の産地である岩手ファームと豚肉の加工工場・岩手畜産流通センターを見学する予定になっている。
 コープネットの飼料米を活用した豚肉「お米育ち豚」の肥育頭数は09年度に9500頭(08年産飼料米約170トン給餌)肥育したが、10年度は1万5900頭(09年産飼料米約287トン給餌)、11年度は2万頭(10年産飼料米約305トン給餌)とする計画だ。
昨年5月にJAいわて花巻で行われた田植え交流の様子 また、コープネットでは、08年に飼料米を作付した岩手県のJAいわて花巻管内だけではなく、加盟生協の地元である千葉・茨城・長野・栃木の各県でも飼料米を作付し、各県で生産された「お米育ち豚」(栃木県産米は群馬での肥育に使用)を宅配・店舗で販売している。
 さらに、この5月からは、「お米育ち豚」の加工食品2品の販売を開始するなど、飼料米を活用した豚肉の取り扱いが拡大している。
 また、飼料米を活用した鶏卵には「稲穂のみのりたまご(ピンク・10個)」と「こめたまご(赤・6個)の2品目があり、宅配と店舗を合わせて2品目合計で1週間に約34万個販売されており、これは鶏卵全体の取扱量の約6・2%にあたる。コープネットでは、これを10年度7%、11年度7・5%に拡大していきたいと考えている。

(写真)昨年5月にJAいわて花巻で行われた田植え交流の様子

(2010.05.21)