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計画上回る運用利回り  農林年金の決算

 農林年金(農林漁業団体職員共済組合)はこのほど21年度決算を公表した。

 決算内容は6月理事会で議決されていたが、これを8月2日に農水省が承認した。
 農林年金の経理は現在、特例年金(職域年金、3階部分)を支払う給付経理と、事務費用の業務経理の2つ。
 特例年金の給付金は昨年度より年金受給者が1万4514人増えたため8億1600万円増の475億6000万円だった。 給付金のための収入は、農林漁業団体が負担する特例業務負担金収入(297億9900万円)、積立金の運用収入(54億円2000万円)、国庫補助金収入(12億7000万円)で、不足分約128億円を積立金から充当した。
 特例業務負担金は20年10月から負担率を1.54%から2.04%に引き上げたため42億5200万円増加した。
 運用利回りは計画利回り1.379%を上回る1.551%となった。同年金では国債など安全な債権で運用。債権の評価益は111億2000万円となった。
 事務費は総額で22億2467万円。社会保険庁からの事務受託料収入(5億111万円)、国庫補助金(3億383万円)、給付経理からの繰入金13億8120万円で賄っている。
 21年4月からは特例年金を一括して受けとる「一時金払い制度」がスタートしたが、同年金ではこれによる経理全体の影響について23年度に試算するという。

(2010.08.17)