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全農 中国のリン安の港湾・物流業務に参画

瓮福との協力関係深める

 全農は昨年10月に中国貴州省のりん酸メーカーである瓮福(おうふく)集団有限公司と戦略的パートナーシップ協定を締結(関連記事)したが、この協定に基づき瓮福が建設する新工場で生産されるリン安の港湾・物流業務に参画すると発表した。

 瓮福は銅精錬から硫酸を製造するメーカーと合弁で、中国沿岸地区である福建省厦門市近郊に、年産40万トンのリン安と年産10万トンのりん酸液を生産する最新鋭の工場を建設する。
 この工場の立ち上げを機に全農は、日本の港湾において40年以上にわたり世界から輸入するさまざまなバルク肥料を取扱ってきた業務経験とノウハウを活かして、新設工場で生産されるリン安の港湾・物流業務に参画し、異物混入や粉化など、中国における出荷物流の課題を解決し、効率的で環境にも配慮した出荷物流のあり方を提案していく。
 安定的なりん酸原料の調達ルート確保は、肥料事業の最重点課題の一つとなっており、全農もこの工場で生産されるリン安の一部を購入する予定だが、これを機に全農と瓮福の「より深い協力関係を築くことをめざすとともに、リン安の物流事業を通して日本向けりん酸肥料原料の安定確保と品質向上に努めていく」ことにしている。

 

◆起工式に国外唯一の招待客として神出常務が出席

 

起工式で祝辞を述べる神出常務 瓮福の新工場起工式が8月30日に現地で盛大に挙行されたが、神出元一全農常務が中国国外からの唯一人の招待客として出席し祝辞を述べた。工場の完成は2011年末で12年から稼動し、日本向けを含むアジア各国向け輸出のほか、中国東北地方など内需向けにも製品を出荷する計画となっている。

(写真)起工式で祝辞を述べる神出常務

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(2010.09.08)