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「紀州うめフォーラム2010」開催 和歌山県ぐるみで、梅の効能をPR  紀州梅の会

 10月4日、日本一のうめ産地である和歌山県から、梅干80種類・1万個の梅が恵比寿ガーデンプレイス「ザ・ガーデンルーム」に集結し、「紀州うめフォーラム2010」が開催された。

梅の効能をみのもんた氏に説明する宇都宮准教授 このフォーラムは、まだまだ知られていない梅の優れた効能や機能を、最新の研究成果をもとに専門の学者から解説してもらい、食材としての梅の多彩な使い方や調理方法を紹介することで、和歌山県産梅の消費拡大につなげていくことを目的としたものだ。
 フォーラムに先立ち、仁坂吉伸和歌山県知事をはじめ、田辺市長、みなべ町長ら地元行政の首長があいさつし、「紀州うめの里」を紹介した。
金芽米おむすびを食べるみのもんた氏 機能性研究成果紹介では、和歌山県立医科大学の宇都宮洋才准教授が、「梅で医者いらず。伝統食のパワーを解明」のテーマで講演し、昔から言い伝えられている梅の効能として、▽食中毒を防ぐ、▽二日酔いを防ぐ、▽糖尿病を防ぐ、▽動脈硬化を防ぐ、▽風邪を防ぐ、などが言われているが、梅には「制菌作用」と「胃粘膜保護作用」があると実証されており、医学的にも正しい、と指摘した。
 近畿大学生物理工学部の三谷隆彦教授は「ウメのポリフェノールの機能性について〜梅の骨粗鬆症予防に関する研究〜」を発表した。
 梅干しの試食とおにぎりの取り合わせに喜ぶ報道関係者ウメのポリフェノールの効能についてラットなどの実験動物により、▽抗酸化作用、▽骨粗鬆症予防作用、▽食後高血糖に対する作用、▽高脂血症改善作用、▽抗疲労作用、▽降血圧作用などを試験した。最終的にはヒトによる臨床試験で確認する必要があるが、高い効果が確認されたという。
 和歌山県内で梅酢は年間1万6000トンが生じていると推定され、同県ではポリフェノール製造の工業化を計画している。
 サッポロ飲料(株)の高田善浩R&Dセンター所長は、「梅果汁成分の抗疲労効果について」を講演した。また野菜ソムリエのKAORUさんは、お薦め梅レシピを紹介した。
和歌山の梅をPRする中家組合長 ゲストで登場した、みのもんた氏は「梅干しは日本の文化」と話し、会場で食べた金芽米の「おにぎりがおいしかった」とコメントした。JA紀南の中家徹組合長は「梅干しを食べると、メタボ体質改善にも効果があるのでは」と梅の効用をPRした。

 

(写真上から)
・梅の効能をみのもんた氏に説明する宇都宮准教授
・金芽米おむすびを食べるみのもんた氏
・梅干しの試食とおにぎりの取り合わせに喜ぶ報道関係者
・和歌山の梅をPRする中家組合長

(2010.10.07)