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食料自給率、9割が「高めるべき」  内閣府特別調査

 内閣府は食料自給率をテーマにした特別世論調査を実施し、10月14日に結果を公表した。
75%の人が食料自給率は低いと感じ、91%の人が自給率を高めるべきであると考えていることが分かった。

◆食料輸入に不安9割

 調査は全国20歳以上の3000人を対象に9月2日から12日に調査員の個別面接で実施。1939人から有効回答を得た(回答率64.6%)。
 現在の食料自給率に対する意識は「低い」、「どちからといえば低い」を合わせると74.9%となった。穀物の国際価格が史上最高を記録した前回の平成20年調査の79.2%よりは低下したものの、農水省は依然として多くの人が自給率は低いと感じているとしている。
 将来の食料輸入に対する意識では「非常に不安」、「ある程度不安」を合わせると85.9%で9割弱が不安を感じている。
 食料輸入に対して不安に思う理由では「異常気象や災害による海外の不作の可能性」がもっとも多く59.2%。ついで「国際情勢の変化による輸入量の減少や輸入停止」が49.8%だった。前回調査では後者がトップだったが今回は逆転した。農水省は、今回の調査直前に高温、干ばつでロシアが穀物禁輸措置をとったことが強い印象になったためと分析している。
 不安に思う理由として今回初めて選択肢に入れた「途上国の経済成長にともない大量の穀物を必要とする畜産物の消費が増え、穀物に対する需要が増大するため」は36.5%だった。同様の「穀物市場への投機資金の流入により、穀物価格の乱高下の恐れがあるため」は27.6%だった。

食料自給率、9割が「高めるべき」

◆できるかぎり国内生産も9割

 食料生産・供給のあり方については「外国産より高くても食料は生産コストを引き下げながらできるかぎり国内で作るほうがよい」が53.1%、「外国産より高くても少なくとも米などの基本食料については生産コストを引き下げながら国内で作るほうがよい」が37.2%だった。
 一方、「外国産の方が安い食料については輸入するほうがよい」は平成12年調査では10.5%だったがその後の調査では低下し、今回は5.4%だった。
 食料自給率は「高めるべき」との回答が90.7%に達した。
 自給率向上のための具体的な行動としては「買い物や外食時に国産食材を積極的に選ぶ」が前回の41.4%から47.1%に増加。「米を原料とするパンや麺などの米粉製品を積極的に選ぶ」が前回の24.9%から32.3%と増加していることから、農水省は自給率向上に向けた国民運動などの成果が徐々に浸透している、とみている。
 男女別、年齢別などの集計結果は年内にも改めて公表される予定だ。

(2010.10.18)