農政・農協ニュース

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【シリーズ1】農業振興と農地利用の安心システムをどう作るべきか

 平成21年に改正農地法が成立したことにともないJAグループは「農地制度改革に対応したJAグループの担い手・農地対策の取り組み方針」を決定した。
 本紙ではJAの担い手・農地対策の推進に資するよう現場の取り組み事例などを通じて課題解決策を本シリーズを通じて考えていきたい。
 シリーズ第1回は東京大大学院の安藤光義准教授に今回の農地法改正の背景、農地流動化の実際、JAに期待される取り組みなどを聞いた。
 本紙ではJAの担い手・農地対策の推進に資するよう現場の取り組み事例などを通じて課題解決策を本シリーズを通じて考えていきたい。
 シリーズ第1回は東京大大学院の安藤光義准教授に今回の農地法改正の背景、農地流動化の実際、JAに期待される取り組みなどを聞いた。

JAは「自分たちこそ地域」を誇りに
 東京大学大学院農学生命科学研究科
安藤光義准教授に聞く

◆農地制度改正の背景とは?


東京大学大学院農学生命科学研究科・安藤光義准教授 ――最初に今回の農地制度改正の背景について解説していただけますか。
 安藤 農地制度改正の背景には2つの流れがあると思います。
 1つは、生産法人要件を緩和してどんどん企業参入を進めようとしてきた流れです。これは昭和30年代の農地法改正で農業生産法人制度ができて以来のことで、ずっと間口を広げる方向で来ました。
 もう1つは、この流れを大きく転換させたもので小泉構造改革で導入された特区制度とさらにリース方式による企業参入の全国展開です。
 後者はこれまでの議論とは別ルートから新規参入促進を図るもので、一言でいえば企業を入れないと農業の構造改革はできない、という考え方があったと思います。こちらが勢いを増して農地制度が改正されて企業の農業参入が原則自由化されることになりました。
 しかし、どうして特区やリース制度が出てきたのかを考えれば、やはり担い手不足、耕作放棄地の増加がその背景にあります。
 農地は貸し手市場から全国的に借り手市場に転換しはじめた。こうした情勢を受けて、農地をなんとかしなければいけない、その受け皿が必要だという錦の御旗を掲げられれば企業の農業参入を断ることはできない。新しい血を入れることで地域振興や新たな特産品開発を進める起爆剤にする、ということから企業の参入が推進されるようになったのだと思います・・・。
(続きは シリーズ・地域農業再生へ! JAの担い手・農地対策 で。)


【略歴】
あんどう・みつよし
1966年神奈川県生まれ。89年東大農学部農業経済学科卒。94年同大大学院農学系研究科博士課程修了。同年茨城大農学部助手、97年同助教授、06年より現職。

(2010.10.26)