農政・農協ニュース

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約3200円値上げ 配合飼料1〜3月期価格  JA全農

 JA全農は平成23年1〜3月期の配合飼料供給価格について、22年10〜12月期より、全国全畜種総平均トンあたり約3200円値上げすると17日に決定した。なお、改定額は地域別・畜種別・銘柄別に異なる。

 値上げすることになった飼料情勢について、全農は次のように説明している。
 トウモロコシのシカゴ定期は、8月上旬には400セント/ブッシェル前後で推移していたが、天候の悪化などによる単収低下から、期末在庫率が米国農務省需給見通しで史上2番目に低い6%台に下方修正されたこと、米国の金融緩和政策にともない大量の投機資金が穀物市場に流入したことから、大きく上昇し、現在は580セント前後で推移している。
 大豆粕についても、シカゴ定期が9月上旬には330ドル/トン台で推移していたが、中国向けの大豆輸出需要が依然として旺盛であること、米国農務省需給見通しで単収の低下によって期末在庫率が5%台に下方修正されたことから、現在は380ドル前後で推移している。
 また国内産大豆粕価格は、為替が円高で推移しているものの、シカゴ定期が上昇していることから値上がりが見込まれるとしている。
 米国ガルフ・日本間のパナマックス型海上運賃は、8月上旬は60ドル/トン前後で推移、9月上旬には中国向け輸送需要の回復で65ドルを超える水準まで上昇したが、その後の鉄鋼原料輸送の停滞で現在は60ドルを下回る水準で推移している。
 外国為替は、緩やかな円高傾向が続くと予想されるが、過度な円高局面では当局の介入が警戒されることから、現行水準での相場展開が見込まれるとした。

(2010.12.20)