農政・農協ニュース

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男女が輝ける農山漁村の実現に向けて 「農山漁村女性の日」記念の集い

 農山漁村女性・生活活動支援協会やJA全国女性組織協議会など8団体で構成する農山漁村男女共同参画推進協議会は3月10日、第24回「農山漁村女性の日」記念の集いを東京・千代田区のよみうりホールで開いた。
 今年のキャッチフレーズは「女性が動く、男性が動く、農林水産業が動く、そして地球が動く」。全国から約800人が参加した。

第24回「農山漁村女性の日」記念の集い 「農山漁村女性の日」は農山漁村女性の役割に対する正しい理解と、女性の能力発揮を進めようと定められた。集会はこの趣旨を農山漁村女性をはじめ社会一般に広く周知させ、農山漁村女性の社会参画と農林水産業、農山漁村の発展を目的に毎年開いている。
 主催者を代表してあいさつした全国女性農業経営者会議の安齋さと子会長は「女性の力を経営や地域社会に活かしていくためには一層女性の社会参画が必要。そのためには男性や周囲の応援、協力を得ながら女性組織が連携していくことが重要だ。男女ともに輝いて活躍できる農山漁村の実現に向けた活躍に期待したい」と述べた。

◆6次産業化の牽引役を期待

吉田公一農林水産大臣政務官 来賓の吉田公一農林水産大臣政務官は、農学部畜産科出身であるという自身の経験を語り、農業経験者の一人として祝辞を述べた。
 「農業・農村を取り巻く環境は厳しいが、これまでのような受け身の姿勢ではなく攻撃型の農林水産行政に取り組んでいる」、女性参画については「わが国の農山漁村は女性の皆さんに支えられているといっても過言ではなく、農林水産業も地域の活動も女性の力なくしては成り立たない。6次産業化の牽引役として今後一層の活躍を期待している」と述べた。
 また、与謝野馨内閣府特命担当大臣の代読で岡島敦子男女共同参画局長は「近年少子高齢化による労働力の減少が進む中で、女性をはじめ多様な人材を活用することは経済社会の発展に必要不可欠。消費の意思決定の多くは女性であり、女性の起業で新たな商品やサービスが生み出され、それらが現代の日本に漂う閉塞感を打破すると考えている。農林漁業分野は固定的性別分担意識が他産業に比べまだ高い。第3次男女共同参画基本計画でもは農山漁村分野や地域における男女共同参画を重点分野とした。 大いに施策を活用し一層活躍してもらえるよう応援していく」と農山漁村での男女共同参画推進に期待した。
 集会のなかでは男女共同参画推進に向け、「農山漁村女性・シニア活動表彰」と「農山漁村男女共同参画優良活動表彰」の表彰式と両表彰の農林水産大臣賞受賞者による活動報告があった。(表彰者一覧はこちらの記事から
 最後は男女共同参画社会の形成と農山漁村・社会への貢献に努めていく内容の宣言(別掲)で一致した。


◎宣言(内容抜粋)

 私たち農山漁村に働く女性は、働く喜びとゆとりを持って活力ある農林水産業の振興に努め、思いやりがあり一人ひとりが暮らしの豊かさを実感できる地域社会の構築を目指します。
 そのためには、女性と男性が持てる力を最大限に発揮できるよう男女共同参画社会を形成するとともに、農山漁村・社会に貢献できる幅広い活動を実践していきます。

一、安全・安心な国産農林水産物の提供
一、女性の立場で6次産業化を推進
一、自然環境を守り次世代へ
一、農山漁村と都市との連携
一、あらゆる世代の女性の就労活性化
一、男女共同参画社会形成に向けて

(2011.03.11)