農政・農協ニュース

農政・農協ニュース

一覧に戻る

津波被害と作付制限で14万t減の見込み 県内・県間調整で減少分をカバー

 農林水産省は4月27日、東日本大震災による米生産への影響と、県間調整、今後の需給見通しなどを公表した。

◆県間調整は2.7万t分

 津波による農地の被害は約2万4000haあり、このうち約2万haが水田。このほか、地震による液状化や水利施設の損壊もあり、23年産米の生産量が9万t減少すると見込んだ。
 さらに原発事故によって設定された「警戒区域」(原発から20km圏内)、「計画的避難区域」、「緊急時避難準備区域」では作付制限が行われるため、5万t(1万ha弱)の減少を見込んだ。
 合わせて14万t程度の生産減となるが、県内・県間調整によってこれまでに12万t程度の引き受けが決まったことから減少分のほとんどはカバーできるとしている。
 県間調整は宮城県が2000ha相当の1万600t、福島県が6500ha相当の3万5000tを希望していた。これまでの調整で合計2万7000t(宮城6536t、福島1万9986t)の他県引き受けが決まった。受け手は北海道、青森、長野、新潟など12県となっている。
 未調整分は約2万tだが、23年産の生産目標数量795万tの0.2%。また、現在も県域を超えたJAレベルでの調整も行われていることから調整面積はさらに増える可能性もある。
 こうしたことから農水省は当面の米の需給については「特段の支障はない」として23年産生産数量目標795万tの見直しはしない。

津波による農地被害の推定面積

◆政府備蓄は6月末で80万tの見込み

 一方、棚上げ備蓄方式に転換する政府備蓄米は3月末で82万tとなっており、これに22年産米の契約数量10万tが上乗せされることになっていた。しかし、地震・津波による倉庫損壊などで、今のところ12万t程度の被害を見込み6月末には80万t程度になるという。
 ただし、今後の精査によって被害分が減ることも考えられるという。
 また、23年産米の政府買い入れは約20万tで2月に第1回入札が行われ5万tが落札していた。その後、震災の発生で入札を中止していたが、4月28日に第2回入札を実施、今後も落札状況をふまえて買い入れ入札を行う予定だ。

23/24年の主食用米等の需給の考え方

(2011.04.28)