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「営農再開へスタート切れる政策を」牟田会長 JA全青協が震災・原発事故で要請書

 JA全青協の牟田天平会長、遠藤友彦副会長ら全役員8人は6月21日、農水省を訪れ「営農再開に向けた東日本大震災および原発事故対策に関する要請」を篠原孝農林水産副大臣へ手渡した。

要請書を手渡す牟田会長(前列左)と応じる篠原副大臣。後列7人はJA全青協役員(写真)
要請書を手渡す牟田会長(前列左)と応じる篠原副大臣。後列7人はJA全青協役員

 

 牟田会長は「農業者が新たなスタートラインを切れるような万全の政策を講じてほしい。農業復興には莫大な費用がかかるが、国民のコンセンサスをどう得るかが重要だ」などと要望。篠原副大臣は「いろいろな方法が考えられるが、できるかぎりの対策をしたい」などと応えた。
 要請書では震災から3カ月が経過したにもかかわらず、農地からのがれき・汚泥の除去が進まず一向に営農再開への兆しが見えず、また福島第一原発事故により今後の営農継続が危ぶまれている現状を報告し、迅速な被災地・被災者対策とTPP参加への検討を直ちに中止するよう求めた。
 具体的には、震災からの復興については、(1)復旧可能な農地の整備や代替地の確保、(2)担い手への農地集積、施設園芸団地化、集落営農組織の再構築などの農業復興ビジョンを早期に示すこと、などを要請。
 原発事故については、(1)一刻も早い終息と営農再開に向けた工程の早期提示、(2)あらゆる損害に対する速やかな賠償金支払いの体制構築、(3)品目に応じた適切な放射線検査と農地の放射性物質除去の実施、などを要請した。

(2011.06.22)