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全農がバイオ燃料で発表  全国研修協が総会・研究会開く

 全国農業機械化研修連絡協議会(全国研修協、富永純二会長)は、6月28日、馬事畜産会館において第44回通常総会、功労者表彰、農業機械化研修担当者研究会を開いた。

 功労者表彰では、沖縄県農林水産部営農支援課副参事の上原数見氏に特別表彰状、香川県農政水産部生産流通課主任の西田剛氏に感謝状を贈った。
 研究会では、JA全農の内海竜也バイオマス資源開発室長が「イネを原料としたバイオ燃料地域循環モデルの取り組みについて」、生研センターの松尾陽介評価試験部次長が「農用トラクタの開発・改良動向2011」でそれぞれ講演した。


◆E3ガソリンは「毒にも薬にもならない」

講演する内海室長 全農グループが、新潟で展開している「イネ原料のバイオ燃料地域利用モデル実証事業」は、本年23年度が実証事業としての最終年度だ。
 原料米の北陸193号は平均反収750kgの多収穫米だが、晩生種であることから、ササ・コシ系品種と収穫期が重ならないなどのメリットがあるが、内海室長は更なる多収穫、低コスト栽培の実現を今後の課題として挙げた。
 また、政府が主導するE3ガソリンは、売エタノール含有率が3%未満の混合ガソリンであり、バイオエタノール先進国と比べて混合率が低く「毒にも薬にもならない混入量だ」と批判。新潟の実証プラントで製造されるバイオ燃料は、99.5%以上の無水エタノールであり、「工業関連の燃料以外での用途も開拓していく必要がある」などと述べた。

(写真)
講演する内海室長

(2011.07.06)