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現物市場への悪影響を懸念 茂木JA全中会長が談話

 8月8日に東京穀物商品取引所と関西商品取引所で始まった米の先物取引についてJA全中の茂木守会長は9日、懸念していた価格の乱高下が現実に起こり極めて遺憾だとする談話を発表した。

 米先物取引の初日の8日、東京穀物商品取引所では買い注文が殺到して取引を停止したが、関西商品取引所では24年1月を期限とする取引で1俵1万8000円を超える値が付いた。
 東京穀物商品取引所は9日には基準価格を引き上げたところ、11月と12月を期限とした取引で1俵1万7400円、24年1月限で同1万7280円の初値を付けた。
 茂木会長は談話で「こうした現物相場とかけ離れた価格で取引が行われ価格が大きく変化することは、われわれが当初から懸念していた価格の乱高下が現実に起こってしまったことであり極めて遺憾。まさに生産現場を混乱させ米の計画生産や非主食用米の需給などに影響を与えるとともに、主食用の現物市場にも悪影響を与えることが懸念される」と強調している。
 そのうえで米先物の取引には引き続き反対するとともに、生産者の営農安定と消費者への安定供給のために、現物市場での適正な価格形成に取り組んでいくことを表明した。

(2011.08.09)