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仙台石油基地が復旧  JA全農

 3月11日の東日本大震災で被災し、出荷を停止していた全農の仙台石油基地の復旧工事が完了し、11月17日に現地で竣工式が行われた。

テープカットをする竣工式列席者 全農仙台石油基地は昭和60年4月に操業を開始し、岩手・宮城・山形・福島の4県にガソリン・灯油・軽油・A重油を供給する基地として稼動してきたが、3月11日に発生した東日本大震災で、タンクや桟橋、事務所などに甚大な被害を受けた。タンク内に残っていた全製品を出荷(約4万kl)以後、全面的に出荷を停止し、復旧工事を行ってきた。
 10月3日に新事務所への移転後、消防の完成検査を受け、11月初旬以降、製品油受入開始と設備の試運転を行ってきたが、12月から通常出荷の開始が見込めることとなり、今回の竣工式を開いた。
 竣工式は、成清一臣全農理事長、田沼征彦全農岩手県本部会長、菅原章夫全農宮城県本部会長、阿部茂昭全農山形県本部会長、庄條【徳】一全農福島県本部会長をはじめ、多数の関係者が列席した。
 神事の後の「復旧竣工披露式」で成清理事長は「被災直後は製品の漏洩による港湾の汚染や引火爆発を大変心配したが、自衛隊による瓦礫の撤去、仙台市消防局と四日市消防局による漏洩中のバルブの閉鎖や泡消火剤の注入など、小雪のちらつくなかでの献身的な働きにより最悪の事態を回避」できたと、事故直後の自衛隊や消防関係者の働きに感謝し、12月から通常出荷ができることを報告した。
 披露式では、山【崎】周二全農常務が経過を報告、中野和久出光興産社長が来賓あいさつをし、鏡開きのあと菅原宮城県本部会長が乾杯の音頭をとった。そして郷土芸能の「火伏せの虎舞」などが披露されたあと、庄條福島県本部会長が閉会のあいさつを行い、復旧竣工の祝いを無事終えた。

(写真)テープカットをする竣工式列席者

※【】内の字は正式には旧字体です。

(2011.11.24)