農政・農協ニュース

農政・農協ニュース

一覧に戻る

米ぬかの加工係数を「8」と設定  農水省

 農林水産省は12月19日、23年産米から出る米ぬかの放射性物質の加工係数を「8」とすることを公表した。

 この加工係数を用いて「玄米の放射性セシウム濃度(調査結果)×8(加工係数)=米ぬかの放射性セシウム濃度」と推計値を求めることができる。
 米の副産物である米ぬかと脱脂ぬかの用途は、米油、飼料、肥料、菌床など多岐に渡る。このうち国は飼料・肥料の暫定許容値について製品として、牛・馬・豚・家きん等用飼料300Bq/kg、養殖魚用飼料100Bq/kg、肥料400Bq/kgとして設定、またきのこ原木及び菌床用培地の当面の指標値として150Bq/kgを設定している。ただし、農水省によると米ぬかの使用割合はたとえば配合飼料では全国平均で0.2〜0.6%だという。
 農水省は同日、玄米の集荷業者や精米業者などは、使用した玄米に関する情報(産地、放射性物質調査結果、使用割合)を米ぬかの販売先に伝達することを求めるとともに、米ぬかを利用する製造業者に製品が暫定許容値以下となるよう工程管理を行うことを通知した。
 これまでの米の放射性物質の本調査(17都県)では、調査点数3217点のうち50Bq/kg以下が3190点と99%を占める。福島県でも50Bq/kg以下が98%、20Bq/kg以下が90%となっている。

(関連記事)
飼料用米の流通・利用で指導を徹底  農水省 (2011.10.07)

玄米ともみがらの中の比率を算定  放射性セシウム濃度比 (2011.10.05)

肥料は400ベクレル、飼料は300ベクレル 農水省が放射性セシウムの暫定許容値を設定 (2011.08.02)

(2011.12.20)