農政・農協ニュース

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土壌の除染技術や口蹄疫の遺伝子検査法開発など  2011年の10大研究トピックス選定

 農水省は12月22日、2011年農林水産研究成果10大トピックスを発表した。
 10大トピックスはこの1年間に新聞報道された中から内容に優れ、社会的関心が高い研究成果を、農業関連の専門紙などでつくる農業技術クラブの協力で選定したもの。

 今年は「放射性セシウムに汚染された農地土壌の除染技術開発・実証急ピッチ」として農水省が内閣府総合科学技術会議、文科省、経産省と連携して実施した農地土壌の除染技術の開発・実証や、「口蹄疫の感染の迅速診断につながる遺伝子検査法を開発」として宮崎大学が7つのタイプが知られる口蹄疫のうちアジアで感染が広がる4タイプについての検出可能な遺伝子検査法の開発に成功したというニュースなどが選ばれた。
 また、昨年に続いて「ウナギ」の話題が選ばれ、(独)水産総合研究センターと東京大学大気海洋研究所が世界初となる天然ウナギ卵の採集に成功したことで完全人工養殖の実用化の加速が期待されるとしている。
 各成果の詳細は、農水省ホームページで公開している。

選定された10大トピックスは次の通り。

▽人類が初めて目にした天然ウナギ卵―ウナギ産卵場2000年の謎を解く―
▽放射性セシウムに汚染された農地土壌の除染技術開発・実証急ピッチ
▽口蹄疫の感染の迅速診断につながる遺伝子検査法を開発
▽水田用小型除草ロボット「アイガモロボット」を開発
▽ジャガイモの重大害虫シストセンチュウのふ化を促進する物質の化学合成に成功
▽ピーマンモザイクウイルス病を予防する植物ウイルスワクチンを開発
▽世界初、ミツバチの幼虫を女王バチに成長させるたんぱく質を発見
▽水稲の乳白粒の発生割合を収穫前に予測
▽根こぶ病と黄化病に抵抗性のハクサイ新品種「あきめき」を育成
▽微細藻類からバイオ燃料を!―次世代のエネルギー源として注目集める―

(2011.12.26)