農政・農協ニュース

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復興ファンド50億円を創設  農林中金

 農林中央金庫は東日本大震災で被災した農林水産業者の復興を支援する「復興ファンド」を2月中旬に創設する。

 農林中金は被災地向けの支援として「復興支援プログラム」を策定しているが、同ファンドはその一環。
 農業生産法人への資本供与を行っているアグリビジネス投資育成株式会社(アグリ社)が被災地の農業生産法人や水産関連業者などに出資。出資にともなって同社が設定した自己信託の信託受益権を農林中金が100%拠出して設立したJAバンクアグリ・エコサポート基金が購入する、というのがスキーム。
 すでに同様のスキームで過小資本の農業生産法人向けの「アグリシードファンド」があるが、今回の復興ファンドは上限額などの条件を復興に資するよう新たに設定したもの。 総額は50億円。1件あたりの上限は3000万円程度とする予定だが、地域の農林水産業の中心的な担い手として、農地集積や雇用拡大など復興への貢献度が大きく見込まれる法人に対しては個別に柔軟な対応を行う。
 対象は被災3県の農業法人や水産関連業者など。相談は農林中央金庫で受け付け、アグリ社に法人を紹介する。 同金庫は案件として▽法人化する個人農家(イチゴ、キクなどおもに園芸農家)、▽法人化する集落営農組織(米など)、▽復興過程で農地や雇用を集積し大規模化に向かう農業法人などを想定し、現在、アプローチや事前審査を開始している。

(2012.02.09)