農政・農協ニュース

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種苗法の育成者権保護を重視 農水省が侵害に厳しく

 中国で生産された畳表を熊本県の許諾なく輸入したとして同県は1月初旬、輸入業者に是正・改善を求めた。

 熊本県は畳の産地。「ひのみどり」は同県産イグサの主要品種で種苗法にもとづき育成者権者は同県だ。
 その許諾なしに中国で生産された「ひのみどり」製の畳表を輸入した業者があり、県は業者に是正を求めた。
 これを受けて業者は▽畳表が見つかった施設の畳の張替え▽業務改善を実施する、などの報告書を提出。
 農水省としても、この育成者権侵害を重視して再発防止策を講じていくと2月10日明らかにした。
 育成者権は私的な権利で、侵害回復は自力救済が原則だが、同省としては、この案件を含めて品種保護GメンによるDNA品種識別への協力など、権利侵害に対応する支援を行ってきた。

【育成者権】
種苗法にもとづき登録された新品種の種苗、収穫物及び一定の加工品の利用を専有することができる権利。

(2012.02.15)