農政・農協ニュース

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試験醸造など紹介 東京農大の「新・実学ジャーナル」

 東京農業大学は情報誌「新・実学ジャーナル」4、5月号を4月下旬発行した。

 「遺伝子から見えてくる水産動物の進化と効果的な保全」と題する同大学生物産業学部千葉晋・准教授の先端研究プロジェクト報告などを紹介した。同報告はこれから3回にわたり連載する。
 読物としては永島俊夫同学部教授の「ビール・発泡酒の開発(5)」がある。北海道の陸別町は規格外のニンジンを使った発泡酒を製品化しているが、これは町が網走ビール(株)に醸造を依頼した結果だ。
 このシステムなら、地元は醸造設備を持たずに地ビールをつくれるし、メーカー側も製品をすべて買い取ってもらえるからムダが出ない。
 ただし地域とメーカーの間には試験研究機関が必要。その役割を担っているのが東京農大ということになり、同大学は士幌町が研究委託したスイートコーンの発泡酒も製品化している。
 地ビール会社経営が不振に陥るのは初期投資の負担が重いから。それを解決する方法として「委託醸造」や「試験醸造」が注目されている。

(2012.05.07)