農政・農協ニュース

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【JA人事】 児島秀行氏が新組合長に JA佐波伊勢崎(群馬県) (5月24日)

 佐波伊勢崎農業協同組合(JA佐波伊勢崎、群馬)は5月24日に第19回通常総代会を開き、役員の改選を行った。長岡武会長は再任、代表理事組合長には新たに児島秀行氏が選任された。

児島秀行 新組合長【JA佐波伊勢崎 役員】 (敬称略)
▽会長 長岡武(再任)
▽代表理事組合長 児島秀行(写真右)
▽代表理事副組合長 森村清志
▽常務理事 小内敏晴(再任)
▽常務理事(金融担当理事) 犬塚隆(再任)
▽代表監事 鹿沼眞一
▽常勤監事 大崎一雄(再任)
▽員外監事 滝原照雄

※大崎氏の「崎」は正式には旧字体です。

【組合長略歴】
こじま・ひでゆき
昭和23年3月7日生まれ
平成21年5月22日JA佐波伊勢崎理事

【組合長就任にあたって】

集落営農組織の法人化、
担い手の育成強化に取り組む

 任期満了に伴う本年度の役員改選において、高柳組合長の後任として、不肖私が代表理事組合長を仰せつかりました。大変な重責に身の引き締まる思いであります。
 昨年3月11日、我が国は有史以来と表現しても良いほどの大災害に見舞われました。従来より地震大国と言われ、対する備えも決して怠っていた訳では無かったはずですが、日頃の努力を嘲笑するが如くの惨状でありまして、未だ収束には程遠い状況であります。
 さらにこの事態をいっそう深刻にさせているのが、福島第一原発事故による放射能汚染問題であります。国民に良質で安全な食料を供給する責務を負った我々農業生産者にとっても、その存在価値を問われる試練であります。我々はどんなに困難であっても、この試練を乗り越えなければなりません。
 この未曾有の最中、本来最優先すべき震災復興を脇に置く形で、TPP(環太平洋経済連携協定)加盟問題が進行中であります。すでに、内閣は事実上の参加表明とも取れる暴挙に出ました。
 食料自給率はすでに40%を割り込む水準まで低下しており、与党が掲げた自給率50%目標との整合性をどう説明するのか、農業問題にかかわらず、TPPは国の形を根底から変える危うさを内包しており、先に締結された米韓FTAの内容を証左すれば、アメリカが何を要求してくるかは明らかであり、外交上の常識からして途中撤退は不可能であることから、我々JAグループは総力を結集して、国民的反対運動を展開しております。今後ともご理解、ご支援を賜りますようお願いいたします。
 戦後の食料難の時代から、農業の第一線でご活躍頂いた昭和一桁の方々が80の声を聞く時代が到来し、農業現場は高齢化と担い手不足が一層深刻となっております。
 JAとしては、次世代を託せる担い手をどう育成できるか、喫緊の課題として取り組む所存であります。地域農業維持と採算性確保をめざした集落営農組織の法人化、各地区で先進的な取り組みを頂いている認定農業者を中心とする担い手の育成強化が最重要課題であると認識しております。
 このため、経営体育成に重点的な傾倒をすると同時に、消費者ニーズを的確に捉えた、「安心・安全」に配慮した農産物販売。地域消費者と一体となった地産地消への取り組み。この方向性こそがJAへの信認に繋がる取り組みであると確信します。
 また、このような取り組みに財務的裏づけを与えるのが各事業の健全性であります。おかげさまで昨年度末、JA貯金1400億円を達成させていただきました。これも組合員皆様初め、ご利用者のJAへの揺ぎ無い信認の証と、改めて感謝申し上げる次第であります。
 このほか各種、各分野の事業におきまして、ご信頼を頂けるよう精進してまいる所存でございます。今後とも今までに増しますご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げて、就任のごあいさつとさせていただきます。

(2012.06.12)