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配合飼料価格 トンあたり900円値上げ  JA全農

 JA全農は6月15日、7―9月期の配合飼料価格を4―6月期より全国全畜種平均で1tあたり約900円値上げすると公表した。

 飼料情勢や外国為替情勢などをふまえた。改定額は、地域別・畜種別・銘柄別に異なる。 全農が公表した飼料をめぐる情勢は次のとおり。
○飼料穀物:トウモロコシのシカゴ相場は3月には1ブッシェルあたり6.5ドルをはさむ展開だったが、新穀の作付けが例年を大幅に上回るペースで進んだことから、4月後半には同6ドル近くまで下落した。
 5月には中国向けの大口輸出のため同6.5ドルを超える水準まで上昇したが、米国農務省の需給見通しで米国の期末在庫率が13.7%と前年度の6.7%より大きく上昇する水準となったことなど(6月12日公表)から相場は下落し、現在は同5.9ドル前後で推移。今後は新穀の豊作が期待される一方、エタノール需要や輸出需要が堅調なことから相場は底堅く推移すると見込んでいる。
○大豆粕:シカゴ相場は2月下旬には1トン360ドルを超える水準だったが、南米産の減産見通し、米国産の作付け面積の減少や中国の旺盛な需要により、米国の期末在庫率が4.4%と史上最低水準の見込みとなったことから、大幅に上昇し現在は同460ドル前後の水準となっている。
 今後も中国の需要は旺盛で生産量の増加は見込めないことから相場は堅調に推移し、国内大豆粕価格も大幅な値上がりが見込まれるという。
 ○海上運賃:米国ガルフ・日本間のパナマックス型運賃は3月は1トン50ドル前後だったが、南米産穀物の中国向け輸送需要が増加したことなどで一時55ドルを超える水準まで上昇した。その後、輸送のピークが過ぎたことから再び下落し50ドル前後となった。今後は新造船の竣工により船腹需給が緩和する一方で燃料価格が高止まりしていることから、海上運賃は底堅く推移すると見込まれるという。

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