農政・農協ニュース

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極早生ミカン、出荷過多で緊急需給調整 10県で3000トン

 農水省は10月19日、ウンシュウミカンの緊急需給調整特別対策事業の実施を決めた。期間は10月20日から31日までの12日間で、期間中、出荷計画数量の13%となる約3000トンの極早生ミカンが対象となる。

極早生ミカン、出荷過多で緊急需給調整 今年は極早生ミカンが豊作で、10月上旬までの出荷量は2万2000トンを越え、前年に比べて6000トンほど多い。また、夏の高温少雨の影響で、S〜2Sほどの小玉比率が高くなっている。
 こうした要因により、ウンシュウミカンの市場価格は3年ぶりの低水準となっている。10月上旬の平均価格は1kgあたり172円で、過去6カ年の平均価格より45円安い水準だ。18日までの10月中旬平均価格も147円で、これも過去6カ年の平均に比べて35円安くなっている。極早生ミカンが低価格で安定すると、その後の早生ミカンやウンシュウミカンの価格も回復が難しくなるため、緊急需給調整対策の実施を決めた。
 具体的には、2L以上または2S以下で、低糖度などの果実を果汁原料用に仕向けることで市場への出荷量を抑制する。加工業者やJAの加工施設など、市場隔離された生食用果実を受け入れる加工者側には、選果経費や保管費などのかかり増し経費として1kgあたり34円が支払われる。

(2012.10.19)