シリーズ

「食は医力」

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第14回 絶大な穀物の排毒力

・便通を良くすることが第一
・たまには食物繊維で体の掃除を
・納豆や漬け物にも合うオートミール

 人間の体は毒をいろいろな形で排出しようとします。便や尿以外にも、汗やおできや毛髪、そして呼吸を通じてさえも多少であっても排毒は行われます。
 発汗は水分の蒸発で体温を下げることが最大の働きですが、老廃物としてのアンモニアも排出されるので、運動のみならず風呂やサウナで汗をかくことは新陳代謝という意味でも効果があります。

◆便通を良くすることが第一

 皮膚からは吹き出物という形で排毒作用が日常的に行われています。吹き出物やおできには化膿菌が皮膚下へ入り込んで生じる疔(ちょう)や(せつ)のほかに、内臓の疾患が原因で離れた場所へ毒素が飛び出してくる場合もあります。
 化膿なら抗生物質の塗り薬が有効ですが、そうでないおできに炎症用の薬を塗っても効果は限られます。
 わが家の場合、経絡なども参考にしながらおできの根源を推測して食事を工夫し、漢方的な塗り薬によっておできをむしろ引き出して解消へむかうように誘導しています。
 このような排毒での望ましい食事の判断は容易ではありませんが、基本的には便通を良くすることが第一です。便秘すると顔や腕、背中などに吹き出物が出やすくなるのはよく知られています。


◆たまには食物繊維で体の掃除を

 ほかに代謝を良くすることも重要で、過酸化脂質が多くならないよう、食べすぎには特に気をつけましょう。昔から腹八分目を守る人は吹き出物が少ないと言われています。
 毛髪からも排毒が行われます。有機水銀などの重金属が髪の毛から検出される事例があることはその証拠ですが、問題は排毒量がわずかなことです。
 したがって体内に取り込まれた有害物質の大半は便として排出するのが効率的です。となると、毎度のせりふで恐縮ですが、なんといっても食物繊維で、要するに穀類、野菜、果物、海草ですね。
 なかでも玄米、玄麦、オートミール、雑穀など精白されていない穀物の排毒力は絶大なものがあります。毎日とは言いません、時折でもいいですから体の掃除に試されてはいかがでしょうか。
 わが家では、発芽玄米(粥が多い)か胚芽米が多いです。玄米より舌触りがいいうえに、圧力釜を使わなくても調理できるので便利です。そして健康への効果は玄米とほとんど変わりません。
 全粒粉パンもいいのですが、手に入れにくいように思います。わが家には自動パン焼き機があるので未精製の小麦粉を求めれば食パンが作れるのですが、なぜかさぼり気味で…・・・。


◆納豆や漬け物にも合うオートミール

 月曜から金曜の朝食はオートミールです。オートミールというとコーンフレークと同じように牛乳をかけて食べるものとお思いの方が多いのですが、わが家は水を使います。
 燕麦を加熱して引き割りにしたものが商品化されているので、それに水を足して5分くらい煮立てます。それだけでもう食べられるので、手抜き派にはぴったりの朝食になります(女房がそうだとは言いませんが)。
 しかも納豆、漬物、佃煮、味噌汁など純和風の取り合わせによく合うので、健康にもとても良くて気に入っています。
 忙しい朝や寝坊した朝など重宝すると思います。オートミールの国産品はあまり多くありませんが、試されてはいかがでしょうか。
 ともあれ、人間の体は肝臓や腎臓など解毒に忙しく、ときに悲鳴を上げています。ですから日常的に排毒を心掛ける必要があります。
 それには腸内に怪しいもの、危ないものを溜め込まないようにすること。体を動かし、ストレスを溜めず、良い食事をするのが何より大事です。
 もうひとつ、「怒り」という毒を排毒、解毒する方法も大事です。しかしまた紙数が足りません。いずれ機会をみてと思いますが、それまでご自身でゆっくりお考えください。


【「せつ」はやまいだれの中に「節」の旧字】

【著者】浅野純次
           経済倶楽部理事長

(2010.03.23)