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私と農業

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自立心ある農業経営者とともに

その3(最終回)

 バドミントンとは、長いつき合いになりました。イギリスが発祥のように見えますが、実はインドが原産です。プーナという皮でできた球をネット越しにラケットで打ち合う遊びだったんです。

 一番の魅力は、全ての球技の中で打球の初速が最も速いことで、最速で時速400km以上にも達します。そして、打球が相手コートに届くまでに空気抵抗を受けて急激に速度が低下するため、初速と終速の差が著しいのも他の競技には無い特徴と言えます。
 さて、今後の、向こう10年の農政方針を示す「食料・農業・農村基本計画」が発表されました。
 食料自給率50%目標を実現するため、[1]戸別所得補償制度の導入、[2]安全や安心など消費者ニーズに合った生産体制への転換、[3]農業の6次産業化、が政策の柱として挙げられています。
 また、国民全体で農業・農村を支える社会の創造を目指す方針も明記されました。多種多様な経営体を支援する新たな基本計画には、生産現場の主体性がいっそう求められています。
 国民の期待に応える農業にするためにも、儲かる農業を構築していく必要があります。栽培現場の農地を見守りつつ、消費者の多様化や安全・安心な農産物へのニーズに対して、満足感をもって頂ける農産物づくりのために、価値ある技術と的確・迅速な情報を農業経営者に提供し、自信と誇りをもった自立心のある農業者とともに、農業資材関連ビジネスを展開していく時代だと認識しています。
 安全は科学的なデータにもとづいてクリアーされ、安心は情報の共有化でクリアーされると確信しています。情報提供手段も、高度化・多様化している昨今です。
 情報ネットワークを駆使して、国内農産物の価値の最大化に向けて、農業が儲かるビジネスとなり、お手伝いする仕事に誇りと喜びをもってチャレンジできるよう、バドミントンで鍛えた体力と少しの知力をもちつづけたいと思います。

その1その2はコチラから)

【著者】羽隅弘治
           京浜興農(株)代表取締役社長

(2010.05.21)