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JA総研が「コメ消費」で調査と提言

 家庭で炊くご飯を食べる量を増やしたいという人が30歳代以下では約2割。

名称未設定-8.jpg 理由は安くすむ中食・外食などは高くつくパンなどの主食が値上がりしている、など経済的な事情を挙げた人が8割に及ぶ という状況が社団法人JA総合研究所の「米の消費行動に関する調査」でわかった。
ご飯食は食事回数の半数以下という人が全体の約4割で、30代以下の単身者では朝食をほとんど食べない人が約2割。また女性単身者の約6割が家庭の炊飯では「冷凍保存するつもりの量を炊く」と答えた。
同研究所は今後、年に数回の調査をする。今回の第1回はコメ販売のマーケティング戦略を検討するのに役立つテーマを選んだ。
Yahoo!リサーチのモニター会員1493人から有効回答を得た。調査期間は1月下旬で中国製冷凍ギョーザ問題の発覚以前だった。
調査結果のまとめとしては、穀物が値上がりし、また1人暮らしを始める人が多いこの時期に「米価は相対的に安い」とアピールし「家庭で炊飯する機会を増やす具体的方策」を消費者に提案していくことが「消費者の生活防衛にもつながる」とした。
“朝食を食べない派”に対しては特にコメ売場からの提案が重要と強調した。
さらに売場からの提案としては1回に3合を炊く主婦が多く、色々なコメを買う主婦が多いから「色々な品種の3合単位の詰め合わせ」品種の特徴であるねばり、かおり、味などの「ランク表示」おかずが和食か洋食かなどによって品種を選ぶ「用途別のコメの提案」などを挙げた。
炊飯の手間を省くために冷凍保存が定着しつつあるので「冷凍保存専用容器」をコメ売場に置くこと、特定の水を使う炊飯が16%もあることから「炊飯用の水」の陳列も提案した。

◆購入時のこだわりはやはり価格、品種……

項目別に調査結果を拾ってみると、主に購入しているコメの値段は5kg2000円未満が6割だ。
「いつも同じ所で産地・品種が同じコメを買う」パターンが最多で約4割。主にスーパーや安売店で買う人は特売志向が強い。主に生協で買う人は色々なコメを買う人が他に比べ多い。 JA・生協で主に買う人は9割が同じ所で買うと回答している。「店の人のお薦め」で買う人は1%で少数派だ。
買う時にこだわる点のベスト5は(1)価格帯(2)品種(3)産地(4)精米年月日(5)無洗米の順。価格には6割、品種には5割がこだわる。こだわる理由のベスト5は(1)おいしさ(2)信頼・信用(3)安全・安心(4)いつも食べている(5)炊飯の手間。
品種ごとの定着率は、その品種を食べたことがある人がそれを主に買っているというパターンの場合(1)コシヒカリ(2)あきたこまち(3)ヒノヒカリ(4)ほしのゆめ(5)ひとめぼれの順。
また、その品種を主に買っている人がそれを食べ続けたいとしている場合では(1)コシヒカリ(2)ササニシキ(3)あきたこまち(4)つがるロマン(5)ひとめぼれの順。
期待伸び率(その品種を主に買っている人と、それを今後食べてみたい・食べ続けたい人の倍率)は(1)つがるロマン(2)キヌヒカリ(3)ササニシキの順。
炊飯の際に工夫している人は約3分の2で、工夫している点は(1)炊飯器の保温機能を使わない(2)雑穀などと合わせて炊く(3)研ぎ方を工夫している(4)特定の水で炊く、となっている。

(2008.03.27)