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鶏のからあげなど伸びる

 消費者の簡便志向や共働きの増加から惣菜市場の成長が続く中で(株)富士経済は惣菜に使われる主要な業務用冷凍食品に着目。その市場動向などを調査した結果をこのほど発表した。

 コンビニがレジの前などで売るおでんやコロッケなどはホットスナックと呼ばれるが、各社は近年これに注力。中でも暖かい鶏のからあげ・フライドチキンの需要が急増して07年の惣菜向け市場は前年比5%増の274億円となった。これが09年には316億円に伸びると調査報告は予測した。
 やきとりは中国産冷凍ギョーザ事件の余波で08年の惣菜向け市場は前年比4%減の見込みだが、コンビニのホットスナック向け需要の拡大などから09年には再び拡大して429億円になると予測した。
 冷凍野菜は食品メーカーが生産拠点をベトナムやタイ、インドネシアなどに分散しているが、まだまだ中国産の割合が大きく、ギョーザ事件の影響で08年の市場は前年比3%程度の縮小を見込んだ。
 しかし中国サイドの検疫強化などから、残留農薬が問題となった枝マメ、ホウレンソウ、オクラも数年後にはプラスに転じると見ている。09年の市場は235億円と予測した。
 ギョーザは08年に前年比約10%縮小が見込まれるが、事件以後の回復状況を見ても長期的影響はないとされ、09年の市場予測は07年と同じく35億円。
 このほか調査報告はコンビニ各社とも弁当や米飯類の販売が停滞しているためホットスナックへの注力度をさらに高め、09年の市場は07年比で約16%伸びて2691億円になると予測した。

(2008.06.11)