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育児用調整粉乳の需要、アジアで拡大 富士経済の市場調査

 育児用調整粉乳の市場がプラスに転じ、またキャラメルの市場拡大が見込まれると富士経済が10月19日、加工食品市場調査結果を発表した。

 出生数はほぼ横ばいだが、母乳志向の高まりから育児用調製粉乳の市場も縮小を続けてきた。しかし08年は中国の育児用調製粉乳へのメラミン混入事件が発生し、高品質な日本製品への需要がアジア各国で急拡大。
 だが日本メーカーの正規輸出は多くなく現地では購入できない。このため各国のブローカーは日本のドラッグストアなどでまとめ買いし、ハンドキャリーで輸送している。
 また日本の卸業者が海外に販売しているケースも多く、さらに各国の個人旅行者が百貨店などで土産に買ったりもする。
 このようなケースは無視できない規模にまで拡大していることから09年の市場はプラスに転じて515億円規模となり、08年に比べ0・6%増と見込んだ。
 今後は低価格な商品の選択が増えて、限られた市場の中で低価格設定ブランドがシェアを高めると見られる。 キャラメルはカバヤの「生キャラメル」の大ヒットや、森永製菓の続伸によって09年見込みは164億円となり、前年比22・4%増が見込まれるという。
 ほかにジャガイモをスティック状にカットし、油で揚げたポテトシューストリング、グミキャンディ、カップ入りスープを注目市場として挙げている。

(2009.10.26)