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内食に節約、消費者動向表れる  09年の国内加工食品市場

 富士経済は2009年の国内加工食品市場の調査を行い、前年比0.6%マイナスの21兆4764億円を見込んでいると5月7日、発表した。

 調査は09年8月〜今年2月まで、29カテゴリー388品目で行った。
 不況による節約志向や内食化が市場に影響し、落ち込む要因となった。そのなかでプラス成長を見込むのは29カテゴリー中18カテゴリーで、最も成長したのは「炭酸飲料」だった。アサヒ飲料の「三ツ矢サイダーオールゼロ」のヒットが市場を牽引した。
 注目市場はカロリーや脂質を抑えた「機能型食品」で前年比6.1%の伸び率。特にローファット飲料が前年比プラス20.8%で最も好調だった。機能型ビールも5.9%伸びたが、新ジャンルビール風味のアルコール飲料に需要が流れており、今後も「機能型食品」市場は別商品への需要の流れなどが影響し、縮小すると見られる。
 「めん類」市場は内食化によって全体で1.3%の伸び。「スナック菓子」市場も、外出を控える傾向から需要が拡大し全体で5.1%の伸び率となった。
 
◆アルコール飲料が急成長
 
 消費者の節約傾向でここ数年落ち込み傾向にある「ビール類」だが、需要は新ジャンルビール風味アルコール飲料にシフトし、前年より1.2倍伸びた。なかでもアルコール度数0.00%のビアテイスト飲料は前年から2.5倍も飛躍した。品目別ランキングを見ても、4位に新ジャンルビール風味アルコール飲料、2位にビアテイスト飲料と、上位5位内に2品目入りしている。
 ちなみに1位は脂肪0%ヨーグルト(前年比3.7倍)、3位はチルドゼリー(前年比1.3倍)で、5位はキャラメル(前年比1.2倍)となっている。

(2010.05.11)