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飼料価格の低下で肉用牛1頭当たりの全算入生産費は減少

 農水省は平成21年度肉用牛生産費を調査し、1頭当たりの全算入生産費が前年に比べて減少した、と1月28日発表した。

 1頭当たりの全算入生産費の減少は飼料価格の低下による飼料費の減少などによる。

▽子牛
 繁殖めす牛を飼養し、肉専用種の子牛を販売する経営での子牛1頭当たり全算入生産費は55万2170円(前年比▲0.1%)。
 繁殖めす牛1頭当たり粗収益は、和子牛市場価格が低下したことで同▲3.1%の38万2245円となった。
▽去勢若齢肥育牛
 肉専用種の去勢若齢肥育和牛を肥育し、販売する経営での1頭当たり全算入生産費は96万5996円(同▲8.5%)。飼料費の減少だけでなく、素牛導入時期(主に平成19年8月〜20年7月)の素畜費が減少したことも要因。
 1頭当たり粗収益は、去勢肥育和牛市場価格の低下により、同▲5.6%の82万9080円だった。
▽乳用おす育成牛
 乳用種のおす子牛を育成し販売する経営での乳用おす育成牛1頭当たり全算入生産費は11万7162円(同▲11.6%)。
 1頭当たり粗収益は、乳用種の市場価格が上昇したことから10万2572円で前年より5.4%増えた。
▽乳用おす肥育牛

 乳用種のおす牛を肥育し販売する経営での乳用おす肥育牛1頭当たり全算入生産費は38万8437円(同▲12.1%)。素牛導入時期(主に平成20年2月〜21年1月)における素畜費の減少も原因となった。
 1頭当たり粗収益は、乳用種市場価格の低下で34万1574円(同▲4.4%)だった。
▽交雑種育成牛
 交雑種の子牛を育成し販売する経営での交雑種育成牛1頭当たり全算入生産費は19万9880円(同▲3.1%)。
 1頭当たり粗収益は、交雑種市場価格が上昇したことから、20万7193円で前年より19.7%増えた。
▽交雑種肥育牛
 交雑種の牛を育成し、販売する経営での交雑種肥育牛1頭当たり全算入生産費は58万3148円(同▲16.8%)。素畜費(導入時期は主に平成19年9月〜20年8月)の減少も原因。
 1頭当たり粗収益は、交雑種市場価格の低下で、49万1540円(同▲6.6%)となった。

(2011.02.07)