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家庭調理の減少で中食市場が伸びる  富士経済の調査

 2012年の中食市場(惣菜を含む)は拡大幅が大きくなるなどの予測を調査会社の富士経済が7日発表した。

 2011年の同市場は小売ベースで6兆242億円と前年比約2%の伸びを見込み、2012年は2010年比で3%の予測。
 外食市場全体では約25兆円であることから、中食市場の規模は小さいが、今後の成長に期待がかかる。弁当類の約1兆4400億円を筆頭に、フライや和風惣菜などのホットデリカ、パン・調理パン、寿司と続く。
 大震災後、家庭での火の使用を敬遠する傾向が強まり、調理いらずの中食が伸びた。
 流通チャネル別では量販店の弁当が値ごろ感あるメニューを成長させて12年予測は1730億円(10年比6%強の増加)。
 不況による外食の敬遠や節約志向を受け、低価格商品の需要は高いままだが、その中で量販店の弁当は価格一辺倒に飽きた消費者にも応えている。
 一方、注目市場としては、コンビニの鶏のから揚げ・フライドチキンがあり、食べごたえがあって、主菜にもなり得る万能性にも優れている。大手チェーンで積極的に導入した結果、単身者を中心に売れ筋商品として好調に伸びている。
 11年には前年比1%増の1421億円、12年予測では10年比15%増の1473億円となる。
 また11年はコンビニチャネルがパスタ市場シェアの90%を占めてヒットを続けており、各社それぞれが本格感の強い商品を出して需要を拡大している。12年は1092億円で2%強の伸びを予測した。
 この調査では、7分野25メニューの市場とチャネル動向、参入企業を分析し、メニューごとに売れ筋チャネルと人気要因を明らかにした。

チャネル別販売動向


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