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2017.01.18 
【新世紀JA研究会セミナー】 准組合員問題で討議 一定の議決権付与も 制度改革視野に参画促す一覧へ

 全国のJA常勤役員や幹部職員の自己研鑽、情報交換を目的とする「新世紀JA研究会」(代表=八木岡努・JA水戸組合長)は1月17日、東京都千代田区大手町のJAビルで、准組合員問題への対応についてセミナーを開いた。約120人が出席し、准組合員制度をめぐる論点、准組合員の組織化、准組合員の実態等について発表と意見交換を行った。

「准組合員をどう位置付けるか」での位置付けで意見交換するセミナー 今回のテーマーは「正組合員の問題としての准組合員対応」。政府・規制改革推進会議が農協改革で掲げている、信用事業譲渡と並ぶ重要な課題であり、新世紀JA研究会が、今回の一連のセミナーを始めたのも、准組合員の事業利用規制の動きに危機感を持ったことが、その動機の一つになっている。
 セミナーでは「准組合員制度をめぐる課題と論点」で、レクスコ・明田ラボの明田氏が報告。この中で同氏は、准組合員に議決権を与えることについて、「准組合員が正組合数を上回ることを問題にするのであれば、制度論的には農業者の協同組合性を失わずに議決権を付与する制度改正を目指すのが筋だ」と指摘。また准組合員に一定の権限を与えることは法律改正でなく、定款変更で可能ではないかと問題提起した。
 「准組合員総代」を設けて、准組合員の意思を反映させるようにしている京都府のJAにのくには「わがJAの組合員メンバーシップによる関係進化への取り組み」で報告した。いわば准組合員の代表で、総会(総代会)に出席して意見を述べることができるようになっている。
 当初はJAが指名したが、改選時に定款に准組合員の設置を明記した。同JAの迫沼満壽専務は「正組合員がそのことに賛成しているのかどうかを確認したかった」という。結果は総代611人のうち、反対は11人だった。「議決権はないものの、JA運動の理解者を育てるために、やれることはいっぱいある」と同専務は指摘する。
 また、福島大学の小山良太教授はJC総研における組合員調査をもとに「准組合員の実態と組合員政策のありかた」で報告。同教授は北海道の農協の組合員調査から、農協へ「自分の意見が反映されている」と感じている人は、農協の資材購入率が高いことを、特徴として挙げた。
 こうした組合員を農協の運営・事業への参加を促すには、「事業利用だけでなく、組合員の活動参加の意義付けと、その実行のための体制づくりが必要」と指摘した。そのためには生活文化活動が重要だとも強調した。
 討論では、「准組合員問題は正組合員の問題。正組合員が准組合員を必要と感じているかである」、「国は20年、30年後とみて対策を立てる。このまま人口の減少が続くとJAの経営も危ない、それを前提に組織的対応の準備が必要」、「JAにのくには、2年で准組合員総代を制度化した。国のいう准組合員の見直しまで4年といわず、今からでもやれることはあるはずだ」など、准組合員の位置づけを早急に確立し、行動することの必要性を訴える声が多かった。
(写真)「准組合員をどう位置付けるか」での位置付けで意見交換するセミナー

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