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2017.02.21 
准組があって正組も 新世紀JA研セミナー一覧へ

事業利用規制で議論

 全国のJA役員や幹部職員などの自己研鑽と情報交換を目的とする新世紀JA研究会(代表=八木岡努・JA水戸組合長)は2月17日、東京都千代田区のコープビルで、第5回の「新総合JAビジョン確立のための危機突破・課題別セミナー」を開いた。今回のテーマは「事業制約・規制とJA信用事業譲渡問題」。すかいらーくフードサイエンス研究所の入澤肇理事長、農林中金総研の斉藤由理子常務、それにJA山形市の佐藤安治参事がそれぞれ講演・報告を行なった。約90人が参加した。

准組があって正組も 新世紀JA研セミナー 元農水省構造改善局長、林野庁長官を歴任した入澤肇氏は「"農協改革"の問題点、あるべき農政、進むべき道」について講演。農協改革で、農水省は准組合員へのアンケートで事業利用状況を調べているが、設問の仕方によって回答が変わることを挙げ、「結果を当てにしないように。JAの資材価格でも、何が何と比べてどれだけ高いのか、イデオロギーでなく数値で示すよう求めるべきだ」と指摘。そのうえで「農協は株式会社と違い共益、公益追求の組織であり、その主張をイデオロギーでなく、事実で示すべきだ」と強調した。
 また、政府が「農協改革」で挙げている准組合員の事業利用制限の目的の一つには准組合員へのサービスによって、「正組合員である農業者へのサービスが疎かにならないように」を挙げているが、これに対して斉藤由理子氏は、「貯金、貸し出し、共済では考えにくい」と否定。生活関連、農業関連の共同利用施設も、准組合員の利用で事業量が拡大し、収益増が見込めれば施設や担当者の拡充・増員となる。「その結果、サービスの向上や価格引き下げにつなげることができ、正組合員にとっても望ましい」と話した。
 JA山形市は正・准合せた組合員数5800人弱で、平成27年度末で購買・販売高約7億円、貯金残高約414億円と、信用事業の比重が圧倒的に高いJA。「信用事業は全ての農協事業、全ての組合員・利用者(赤ちゃんから高齢者まで)につながっている」を基本的な考えに、"金融の地産地消"である貸し出しに力を入れる。
 組合員戸数653戸に対して本店、5支店、アグリセンターを合わせて7か所の拠点を持つ。ほかにセルフステーション(セルフSS・コインランドリー・コイン洗車・コイン精米所)が2か所ある。「高コストだが、組合員サービス充実のため高密度経営を貫く」と言う。信用事業の健全な経営があって、営農支援を含めた、総合的な組合員サービスが可能になることを強調した。

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