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農政:緊急特集 TPP大筋合意―どうする日本の農業

日本の食は我らが守る2015年10月19日

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 多くの国民や生産者が反対していたにもかかわらず、米国アトランタで行われていたTPP交渉が10月5日に大筋合意した。大筋合意への意見や今後の日本農業の在り方などについて、多くのご意見が寄せられている。これらのご意見を逐次掲載していくことにしている。
 今回は、神奈川県のJAはだの宮永均専務理事のご意見を掲載する。

◆「じばさんず」拠点に地産地消を拡大

JAはだの宮永均専務理事 日本と米国を中心とした環太平洋地域による連携協定が2015年10月5日午前に大筋合意した。参加メリットは、農業分野でも関税撤廃による自由化が進み輸出農産物の拡大がはかれるというもの。一方、関税撤廃により安い農産物が流入し、日本農業に大きなダメージを与える。食生活においても、残留農薬や食品添加物の規制緩和に加え、遺伝子組み換え食品の流入など、日本の食卓の安全が脅かされることは明らかである。
 今次の大筋合意で、多くの品目について関税撤廃され農業環境は厳しい状況だが、最大のピンチは最大のチャンスとして受け止め、地域において組合員結集のもと総力を挙げて農業振興による生産拡大と食の安全を追求した販売力強化を目標に、市場への有利販売と地産地消に取り組もうと意気込んでいる。
 JAはだの管内は、耕地面積も約1100haで農業租生産量が30億円と少なく消費者が多い都市的農業地域であるため、この対応として、インショップを含めた市場開拓と2002年11月に開設したファーマーズマーケット「はだのじばさんず」を拠点に地産地消事業を拡大する考えだ。この実践は、営農指導と連携した少量多品目で高品質な農産物生産と利用者満足並びに生産者満足である。二宮尊徳翁は、"すべての商売は、売りて喜び、買いて喜ぶようにすべし。売りて喜び買いて喜ばざるは道にあらず"と報徳商いを唱えている。

◆JA間・産地間連携も大切に

 また、JA間・産地間連携も大切である。"秦野にない農産物をある地域から調達し、秦野にある農産物をない地域へ届けよう"の考えである。
 そのためには、連携する相互のJA理解とJA営農指導による地域内農業の生産振興がさらに必要となるが、もちろん、生産振興には担い手育成や専業農家支援が重要となる。
 これからの取り組みは、秦野市とJAはだのが共同して運営する「はだの都市農業支援センター」との連携や営農改革専門部署を設置するなど、農協改革が求める農業者所得の増大に最大限配慮し、農産物の安定供給と地域住民への食の安全・安心をさらに追求しなければならないと考える。

◆安全・安心を消費者に届ける

 地産地消の拠点である「はだのじばさんず」を開設した当時は、ネギの緊急輸入をはじめとする輸入野菜の急増により生産者の意欲が低下した時期であった。さらに、生産量に対する販売量の割合が低下し地域農業が衰退しはじめた。この状況を何とかしなければならないと地産地消事業を開始し、翌年の2003年度は出荷登録者635人により取扱高3.4億円となった。
 開設から13年が経過した今日では、「新鮮・安全・安心」な地場農産物を含めた野菜・果実があることにより、市民をはじめ近隣住民の利用者に満足と感動を与え、一日平均1550人、年間累計約54万人が利用し、出荷登録者860人で年間約10億円の農産物を取り扱っている。
 また、JAはだのは、2015年2月21日に岡山大学大学院環境生命科学研究科の協力のもと、「はだのじばさんず」の利用者200人にアンケート調査を実施した結果、利用者満足度では、非常に良い71人(35.5%)、良い114人(57%)、適当14人(7%)で「良い」「非常に良い」の合計が185人(92.5%)と高い評価であった。
 この満足度の高い理由として、新鮮だから173件(86.5%)、安全・安心だから94件(47%)、品揃えが良いから88件(44%)と食の新鮮・安全・安心への期待が高いことが確認できる。
 また、過去に准組合員500人を対象に実施したアンケート調査でも、新鮮・安全・安心の良さを346人(69.3%)が高く評価し、安全・安心保証制度の導入を125人(25%)が求める状況であった。
 以上の利用者アンケート調査が示すように、秦野市民はもちろん、国民誰もが新鮮で安全・安心な農産物を求めているに違いないという結果である。
 全国の農家や消費者が大筋合意に対する怒りも強くある中で、将来に対する食の安全・安心への不安が非常に強くなっている今日、もう一度、"日本の食は日本の農家とJAが守る"のメッセージを地域住民に届けられるように、JAが連帯して行く必要があるのではないか。
 
 なお、皆さまのTPPに関するご意見を下記までメールでお寄せ下さい。

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