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【農研機構】
冷害・いもち病に強い、中山間地向け水稲「夢の舞」  農研機構

 農研機構中央農業総合研究センターは11月26日、中山間地の稲作振興に貢献できる水稲新品種「夢の舞」を開発したと発表した。

 「夢の舞」は、中山間地での稲作で大きな問題となる冷害・いもち病に強い、早生の良食味品種だ。玄米収量が高いため、業務用としての利用も期待できる。平成22年から島根県奥出雲地方の生産法人と農研機構が共同研究を行い、24年に品種登録を出願した。
 「夢の舞」の特性を良食味の耐冷性品種である「ひとめぼれ」と比べると、いもち病抵抗性は「ひとめぼれ」よりも強く、耐冷性は同程度で極めて強い。稈長が「ひとめぼれ」より6cmほど短く耐倒伏性に優れているため、多肥栽培が可能であり、多肥栽培での収量は「ひとめぼれ」より1割多い。穀物検定協会による食味評価では「コシヒカリ」に近い良食味の評価を得た。
 農研機構では、「(夢の舞は)中山間地の稲作振興に役立つ品種」だと期待している。今後は島根県の山間部の生産法人で数十haの作付が計画されている。


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