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いもち発生は「平年並」予想  病害虫発生予報

 農水省は6月16日、平成23年度病害虫発生予報第3号を発表。向こう1カ月の主要な予察情報は次のとおり。

 水稲ではイネミズゾウムシ、ヒメトビウンカ及び縞葉枯病の発生が多くなっている。また田植え後に本田に放置された補植用取置き苗はいもち病の伝染源となるので早く除去するよう呼びかけた。
 果樹では、果樹カメムシ類、ナシの黒星病及びブドウのべと病発生が、また茶ではチャノコカクモンハマキの発生が多くなっている。

 【水稲】▽いもち病発生は「平年並」と予想▽ヒメトビウンカは南関東の一部地域で「多い」予想▽ニカメイガは北関東、北陸、東海及び近畿の一部で「やや多い」予想▽イネミズゾウムシは北東北及び北陸の一部で「多い」と予想▽イネドロオイムシは北関東の一部で「多い」予想▽セジロウンカは6月5日鹿児島で初飛来が確認された。今後の飛来情報に留意を。
 【麦】赤カビ病の発生は南東北の一部で「やや多い」と予想。 【野菜・花き】露地栽培では、北関東でキャベツにコナガ、タマネギにアザミウマ類の発生が「多い」と予想。 施設栽培では▽トマトの灰色カビ病が関東、中国の一部で「やや多い」と予想。施設内が過湿にならないようにと呼びかけている▽キュウリのべと病は近畿の一部で「多い」予想。これも過湿が禁物▽キュウリのアザミウマ類発生は関東の一部で「多い」予想。この害虫は発生密度が高くなると防除が困難となるため早期発見が肝心▽キクの場合はアザミウマ類が北関東と東海の一部で「多い」予想。またハダニ類も北関東の一部は「多い」予想。これも防除は早期発見がカギとなる。
 【果樹・茶】果樹カメムシ類発生は飛来を認めた初期からの防除が大事。東日本大震災の影響などで園地が管理できない地域が心配される。隣接地域ではきめ細かく園内を観察することが大切。
 柑橘では、かいよう病が東海の一部で、黒点病が中国と北九州の一部で「やや多い」予想▽リンゴは腐らん病が北東北と甲信の一部で「やや多い」、斑点落葉病は「平年並」、黒星病は南東北の一部で「やや多い」予想▽ナシは北陸などで黒星病とナシヒメシンクイの発生が「やや多い」▽モモは甲信などでせん孔細菌病やカイガラ虫類が「やや多い」▽ブドウは甲信、東海などの一部でべと病が「やや多い」予想。


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